食品工場で活躍できる!お役立ち資格はこれ!
今回は世の中にたくさんある資格の中でも、食品工場で働くのに役立つ資格をご紹介します。資格がなくても食品工場で働くことはできます。しかし、食品工場を営業するためには特定の資格をもった人が必要なため、資格をもっていると食品工場で働きやすくなります。食品工場には、コンビニ弁当のような食事やお菓子を作る工場だけでなく、ソースやドレッシングのような調味料、レトルト食品や冷凍食品を作る工場もあります。このような工場は全国にたくさんあり、さらに加工食品の需要は今後も伸びると予想されることから、食品工場で役立つ資格は需要が高く、安定した仕事につきやすい資格といえます。
食品衛生管理者とは、特に衛生上の考慮が必要な食品工場で必要とされる国家資格です。「特に衛生上の考慮が必要な食品」とは、たとえば赤ちゃん用の粉ミルクや、魚肉ソーセージ、放射線照射食品、添加物などです。品目を見ただけでも、他の食品に比べて高い衛生管理が求められるのが想像できるのではないでしょうか? そのため食品衛生管理者という特別な資格が必要になるのです。このような食品を製造する工場では、事業所ごとに食品衛生管理者を置かなければいけません。たとえば粉ミルク工場などでは、大きなメーカーが複数の場所に工場をもっている場合もありますが、食品衛生管理者は各事業所に必要なため、それぞれの工場に1人以上の管理者が必要になります。
食品衛生管理者になるには、中学卒業程度の学力が必要です。さらに、食品の製造や加工の衛生管理業務の経験が3年以上必要です。ただし、医師や歯科医師、薬剤師や獣医師、食品衛生管理者の養成施設を修了した人などは実務経験が必要ありません。
これらの条件を満たしたうえで、都道府県知事の登録を受けた講習会を受ければ、食品衛生管理者になれます。
講習会は数年ごとに不定期に開催されています。また乳製品や食肉製品、添加物など、業種により講習会の科目が分かれています。そのため、講習会を受けたい場合には、自分の業種が該当する講習会が開かれるタイミングを、こまめにチェックしておかなければいけません。講習会はおよそ30日間にわたって開催され、受講の費用もおよそ30万円と、かなり高額になります。衛生管理業務の実務経験が3年以上必要なこともあり、試験こそないものの、手軽に取得できる資格ではありません。食品工場などで長く働いてきた人が、昇進などの準備として取得する資格といえるでしょう。
食品衛生責任者は、食品製造業等取締条例で定められている資格です。先ほど紹介した食品衛生管理者は法律で決められていたのに対し、責任者は条例での取り決めなのが違いの一つです。また衛生管理者は工場で生産される特定の食品に適用されていたのに対し、管理者は食品の種類に対する指定はありません。そのため工場だけでなく、飲食店などで作られる食品にも食品衛生管理者が必要になります。食品衛生管理者も施設ごとに1名以上と定められているため、複数店舗や複数の工場の責任者を1人で兼任することはできません。
食品衛生責任者の講習は各自治体などで数ヶ月に1回程度のペースで開かれています。1日講習を受けるだけ(地域によっては簡単な試験あり)で取得でき、さらに受講費用も6,000円程度と、資格としてはお手軽な価格です。食品衛生管理者とは比べものにならないほど取りやすい資格です。特定の食品を扱わない限りは、食品衛生責任者の資格で十分といえるでしょう。
食品工場といえば、菓子製造技士も役に立つ場合があります。受験には一定年数の経験が必要なため、すでに働いている人がさらなるスキルアップを目指して取得するケースが多いです。
また食材の搬入や搬出などの際には、フォークリフトやクレーンなどの運搬系の資格も持っていると役に立つことが多いです。
食品工場に限った資格ではありませんが、安全管理者、衛生管理者も食品工場で働く人におすすめの資格です。衛生管理者は50人以上の従業員がいる事業所には必ず必要になる資格ですので、食品工場も例外なく衛生管理者が必要になります。
さらに工場の設備に関する資格として、電気工事士、冷凍機械責任者、ボイラー技士、危険物取扱者なども食品工場で活かすことができます。必ず必要な資格ではありませんが、食品の品質を管理するためにQC検定(品質管理検定)も活かせます。4つのレベルにわかれているので、自分の用途やレベルに合った級を選択しましょう。
食品工場で活用できる資格と一口に言っても、食品衛生管理者のように食品の生産に直接関わる資格から、材料や製品を運ぶリフトの資格まで、さまざまな資格があります。
食品そのものに深く関わるのであれば、やはり食品衛生管理者か食品衛生責任者を取得しておくといいでしょう。どのような形で食品工場で働きたいのかも考えながら、自分に合った資格を探し、挑戦してみましょう。