人気資格!危険物取扱者の乙種4類って?取得するメリットなどを解説!
危険物取扱者は、火災の危険性が高い危険物を大量に取扱う際に必要な国家資格です。危険物は私たちの生活になくてはならないものであり、危険物取扱者はさまざまな場所で必要とされています。
危険物取扱者には甲種、乙種、丙種という3種類の区分があります。今回の記事では、これらのうち最も受験者数が多い乙種4類について詳しく説明します。
乙種4類は需要が高く魅力的な資格です。興味をもたれた方は、ぜひ本記事を最後まで読み進めてくださいね!
消防法では危険物を以下のように第1類~第6類に分けて定めています。乙種4類を取得すれば、第4類の危険物の取扱いや無資格者に対する立ち会いができるようになります。
類 | 危険物 | 例 |
1 | 酸化性固体 | 塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウム |
2 | 可燃性固体 | 硫黄、赤リン、マグネシウム |
3 | 自然発火性物質及び禁水性物質 | ナトリウム、リチウム、黄リン |
4 | 引火性液体 | ガソリン、灯油、軽油、エタノール |
5 | 自己反応性物質 | ニトログリセリン、トリニトロトルエン |
6 | 酸化性液体 | 過酸化水素、硝酸 |
第4類の危険物はガソリンや灯油、軽油といった私たちの生活に身近なものです。そのため第4類の危険物を取扱う職場は他の類と比べても飛び抜けて多く、乙種4類はきわめて需要が高い資格なのです。
また、乙種4類をもっていれば第4類危険物を取扱う実務経験を6カ月以上積むことで危険物保安監督者(危険物を取扱う作業者に対して指示を与えたりする役職)になることができます。自分のキャリアをどんどん広げることができるのです。
以上の理由から、乙種4類の受験者数は危険物取扱者の中でもダントツの多さ。全受験者の8割が乙種を受験し、そのうちのほとんどが乙種4類を受験しています。
加えて、乙種4類には受験資格がありません。そのため、ガソリンなどの引火性液体を取扱う職業につきたい人であれば、年齢や学歴に関わらず誰でも乙種4類を受験することができます。
乙種4類は非常に需要が多い資格なので、取得すれば就職や転職に役立ちます。資格手当により年収がアップする場合もあるでしょう。アルバイトであっても乙種4類を取得すれば時給アップにつながるため、ガソリンスタンドでアルバイトする高校生が乙種4類を取得するケースはよくあるようです。
このように、危険物取扱者の中でも飛び抜けて人気がある乙種4類。そんな乙種4類の試験はどんな内容なのでしょうか。
危険物の性質に関する問題や、危険物の取扱いに関する法律の問題が出ます。
例えばマニキュアを落とす除光液にも使われるアセトンですが独特の臭いや、油を溶かす、沸点は56℃といった性質があります。このような項目の中に誤った記述を混ぜ、それを当てさせるような問題もあります。
乙種4類は需要が高く受験者数も多いため、他の区分よりも問題集や通信講座が充実しています。「基礎的な物理学及び基礎的な化学」という科目では中学レベルの内容が出題されるため、中学理科の教科書や参考書を利用するのも手です。学習用のスマートフォンアプリやYouTubeを活用する方法もあります。
また、危険物取扱者試験を実施している消防試験研究センターのHPには過去問題も掲載されています。こちらもどんどん活用しましょう。
先ほども説明しましたが、乙種のうち1つの類に合格すれば他類を受験する際に試験科目が2つ免除されます。そのため、乙種4類に合格した後はこの免除制度を使って乙種の他類を受験することをおすすめします。
全類の危険物を取扱うことができるようになりたい場合には、甲種を取得する(甲種の詳細は「危険物取扱者の甲種とは?難易度が高いって本当?取得するメリットはあるの?」を参照)方法と乙種を全類取得する方法との2つがあります。甲種であれば一度合格するだけで全類の危険物を取扱うことができるので簡単なようにも思えますが、試験の難易度や科目免除の有無を考えると乙種を全類取得する方が早い場合もあります。自分の経歴や職務経験などを踏まえた上でどちらかを選択するのがいいでしょう。
ちなみに、甲種と乙種全類はともに第1類~第6類全ての危険物の取扱いや無資格者への立ち会いができますが、危険物保安監督者になった場合にできることなどが異なります。詳しくは「危険物取扱者の資格にはどんな種類があるの?甲種、乙種、丙種それぞれを詳しく解説!」を読んでみてください。
危険物取扱者の乙種4類に関して、概要やメリットなどを説明してきました。
乙種4類は需要が多く誰でも受験できる、本当に魅力的な資格です。本記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひ受験してみてくださいね!