兵庫県×加西市
兵庫県加西市は、日本最古の地誌として知られる「播磨国風土記(はりまのくにふどき)」にも記述された歴史のあるまち。奈良時代から人々の暮らしが営まれ、数多くの古いお寺や神社、古墳が今も残っています。
最新の遊び場やお店はないけれど、美しい街並みと温かい人のふれあいを感じながら暮らすにはもってこい。地元のローカル情報やおすすめスポットを、現地スタッフが解説します!
加西市は、兵庫県南部、播州平野のほぼ中央に位置します。人口は約4万5千人、面積は約150km²で、播磨灘に浮かぶ小豆島と同じくらいの大きさ。昔から開けた土地で、市内には玉丘古墳を中心に400以上もの古墳が残っています。
山に囲まれながらも比較的広い平野部が広がっており、万願寺川を有する豊かな水資源に恵まれたことから、古くは播州織の産地として、現代は電気機器製造などで発達しました。また、気候が穏やかなことから、米や野菜の栽培もさかんです。特に古い歴史の中で培われた日本酒づくりには定評があり、このエリア一帯は、日本で最も古くに日本酒づくりが始まった場所とも言われるほどです。
加西市で暮らしていると、ちょっとしたことで人の温かさを感じます。古い街並みを大事に保存しているので昔から続く家も多く、ご近所同士のコミュニケーションも深めです。もちろん、移住してきた方々や観光客にもフレンドリー。文化的な建物や遺跡、美しい自然に囲まれた日本らしい風情がある環境で生活したい、という人にはぴったりの場所だと思います!
日本海と瀬戸内海にかけ、広い県域の兵庫県。さらに但馬、丹波、播磨、摂津、淡路と昔の5つの国によっても地域差があり、兵庫県民は出身地により性格がバラバラだと言われます。そんな中、加西市がある播磨地域は内陸の温暖な気候に恵まれ、その性格は比較的おおらかでのんびり屋。また、古くから開けた土地で、長く住んでいる人も多いことから、地元愛が強いです。
また多くの社寺仏閣や古墳があり、観光客の受け入れも盛んだったため、人には親切に接しますが意外にビジネスライクなさっぱりとした一面も。「歴史が古いまちで暮らすのはちょっとハードルが高いかも」という考えの人も、意外にすんなり馴染めるはずです。
加西市から県外各地への移動は電車の場合、ローカル線「北条鉄道」に乗り、栗生駅でJR加古川線へ乗り換え、加古川駅からJR東海道・山陽新幹線を利用します。電車もいいですが、乗り換えの手間などを考慮したい場合は高速バスが便利。北条電鉄「北条町駅」から、大阪・京都・神戸・姫路への直通便が出ています。
交通の便は決していいとは言えないので、自家用車は必須です。
のどかな自然と歴史を感じる街並みの中で、のんびりとした暮らしが叶う加西市。ちょっとノスタルジックな雰囲気が残る市街地も素敵ですし、自然豊かな郊外には広い公園や美しい農園も広がっていますよ。地元ならではのおすすめスポットを紹介します!
全8駅のローカル線ながら、加西市の生活路線として現役で活躍する北条鉄道。まちの玄関としてはもちろん、その昔なつかしい風情が、多くの鉄道ファンを魅了しています。
各駅ごとに趣向の異なる駅舎が自慢で、大正時代から残る木造の駅や、桜の大木が圧巻の駅、地元出身の学生がプロデュースしたユニークなデザインの駅など、ひとつひとつの駅に物語があります。四季ごとに異なる景色を楽しむのも、地元に住んでいるからできる贅沢。まるで映画のワンシーンのような風景に出会えます。
約46haにおよぶ松の自然林をそのままに生かした広大な植物園。園内には約4,500種類の草花が集まり、いつ訪れても新しい発見があります。中でも460品種、22万本という国内最大級のチューリップが一斉に花を咲かせる4月頃は、毎年多くの人で賑わいます。
また、温室にコレクションされている食虫植物やゲスネリアは世界有数のラインナップで、知る人ぞ知るマニア向けの聖地。平成29年にオープンした県立考古博物館加西分館には、珍しい古代中国鏡コレクションが展示されています(別途観覧料100円が必要。高校生以下は無料)。
加西市は、広い平地と豊かな水資源に恵まれたことから農業もさかん。中でもブランドになっているのが「加西とまと」です。トマトの栽培にはきれいな水と、昼夜の温度差がある気候が大事。内陸で寒暖差のある加西の気候は、おいしいトマト栽培の条件が揃っています。中でも、摘果せずに果樹の上で真っ赤に育った完熟トマトはなかなか市外に出回らないので貴重!遠方から買い求めるファンもいるほどです。
とれたての加西とまとは肉厚で甘みが強く、まるでフルーツみたい!一度食べたら、他のトマトでは満足できなくなります。加西とまとを使ったトマトピューレやジュースなど、加工品もおすすめです!
加西市は、落ち着いた環境でおだやかな移住生活を検討している人にはとてもおすすめのまち。決して便利とは言えませんが、昔ながらの街並みをセンス良く保存している環境は、住んでみるとその居心地の良さが実感できると思います。生活に必要なものは市内で十分手に入りますが、都市部でのレジャーや買い物が必要な場合は姫路市まで約1時間で行くこともできます。
さらに加西市は、ファミリー層の子育て支援に積極的。例えば2022年度からは、市立の小中学校や特別支援学校の給食費の無償化が始まりました。10月からは0~2歳児の保育料も無料になる予定です。給食と保育をともに無償化するのは、兵庫県内の自治体では初めてなんですよ!さらに、医療費無料の対象を高校3年生まで拡大するなど、切れ目ない子育て支援を進めています。
加西市への移住に興味を持ったら、ぜひ現地に遊びに来てください。市では、加西市に移住を希望する人のために、空き家バンク登録物件の現地確認や地域の自然・歴史の魅力に触れるための滞在費用補助として、最大1泊5,000円の補助を行っています。
その他、住まい付きお試し移住の有無や、暮らしの疑問、仕事のことなどで気になることがあれば、ぜひアウトソーシングに一度ご相談ください!加西に詳しいスタッフが全力でサポートいたします。