岩手県×遠野市
岩手県遠野市は、民俗学者柳田國男の『遠野物語(とおのものがたり)』を育んだ、岩手県屈指の観光地です。また、ビールの原料になるホップの生産量が日本一で、遠野産ホップを使ったビールは全国に誇る銘柄として愛されています。
有名な民話が生まれた美しい住環境と、良質な農作物に恵まれた土地で暮らしてみませんか?遠野市のローカル情報やおすすめスポットを、現地スタッフが解説します!
遠野市は、岩手県の東南部、北上高地最大の盆地にある自然豊かな町。人口は約2万6千人、面積は825㎢で、東京23区がすっぽりと入る広さです。
深い山々に囲まれ、盛岡市や花巻市など岩手の中心都市とは少し離れているので、田舎らしいのんびりとした暮らしが叶います。また、地域に古くから根付く民族的信仰や、ローカルな習慣が今でも守られていることが遠野の最大の魅力。市内には、日本で唯一のカッパ釣り体験が楽しめる「カッパ淵」や、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のモチーフになったと言われている「宮守川橋梁(めがね橋)」など、日本の民話や文学作品ゆかりのスポットが点在しており、全国だけでなく世界中からファンが訪れます。移住したら物語の舞台で暮らすような毎日が待っています。
遠野市は、豊かな文化を持つまちでもあります。例えば水田や農地も、自然をそのまま生かしたというより、人の手が加わることにより、洗練された美しい景色が育まれています。こうした「自然と人間の共存」により、豊かな住環境が整っているところが、遠野のいいところ。「日本のふるさと」「日本の原風景」と呼ばれるのにふさわしい歴史と文化が詰まっています!
岩手県の内陸に位置し、秘境のイメージがある遠野ですが、県庁所在地である盛岡市、第二の都市でもある花巻市へのアクセスが便利で、市街地との行き来はさかん。社交的で新しもの好きな人が意外に多いのが遠野市民です。県外や海外からも多くの観光客を受け入れていることもあり、移住者に対してもとてもフレンドリー。また、小さい頃から自然とふれあい、チームでアウトドアレジャーに出かけることが多いから、チームワークを大事にする人が多いです。
さらに言うと、男性はほがらかで優しい人が多いですね。相手を思いやる気持ちにあふれているだけに、そっけない対応をされると意外に傷つきやすいから要注意です。女性は芯が強く、縁の下の力持ちタイプが多いかも。また、流行に敏感でおしゃれな人が多いのも、洗練された遠野の女性らしさです。
遠野市から都心へのアクセスは、JR東北新幹線「新花巻駅」が拠点になります。新花巻駅までは遠野駅からJR釜石線で1本。鉄道の便がいいことから、東京方面からの観光客が多く訪れます。空の便はやはり花巻市内にある「いわて花巻空港」から札幌・名古屋・大阪(伊丹)・神戸・福岡への便があり、東京以外の都市へのアクセスは飛行機が便利です。隣接する東北地域へのアクセスは高速バスが充実しています。
秘境と言われながら、その交通事情は意外にシンプル。田舎暮らしを感じさせない便利さがあるので、遠野を拠点に働きながら、休日は県外でレジャーを楽しむ人が増えています。
恵まれた自然環境と、その中で育まれた文化的な観光スポットが共存する遠野市。遠野ではぜひ、その歴史に縁あるスポットをめぐりながら、日本に伝わる民話の世界に浸ってみてほしいです!
さらに、冬は寒く、夏は暑いという盆地ならではの気候を生かした農作物や地元グルメも見逃せません。訪れたらきっと大好きになる、遠野市の見どころをご紹介します!
遠野が民話のふるさととして知られるようになったのは、今から100年ほど前のこと。遠野の民話に触れるなら、伝承園はぜひ訪れたいスポットです。立派な茅葺き屋根の建物の中には、昔の農家の生活様式が見事に再現され、かつての農家で行われていた伝承行事、民芸品の製作を体験したり、語り部を囲んで昔話を聞くことができます(語り部の昔話は事前予約制)。
園内には郷土料理を味わえる食事処も。遠野に伝わる郷土食「ひっつみ」や、あんこを米粉の皮で包んで茹でた地元の甘味「けいらん」など、ここでしか食べられない味に出会えます。地元産の銘菓やお漬物、地酒や「遠野物語」に登場するカッパをモチーフにしたかわいいグッズが揃うお土産屋さんも楽しい!大人も子どもも楽しめます。
「ホップ」は、ビールの味の決め手となる植物。ビールの味や香りは、ホップが決めると言ってもいいほど重要です。遠野市は、半世紀にわたり国産ホップの生産量が日本一!大手メーカーからも遠野産ビールが毎年発売されるなど、その味は全国のビールファンを魅了しています。
また地元では、遠野産のホップを使ったクラフトビールの生産もさかん。集落や地区単位で小さなブルワリーやパブが生まれ、遠野産クラフトビールを味わうことができるスポットが急増しています。こうした小さな生産者や飲食店をつなぐ体験ツアーも充実!遠野初心者でもすぐ仲良くなれる、ビール好き同士のコミュニティに参加してみませんか?
遠野で焼肉といえば「ジンギスカン」。意外かもしれませんが、遠野市は県内でも屈指の羊肉好きのまち。市内スーパー店頭でも、当たり前のように生の羊肉が売られており、遠野に住む人にとってはとても身近な食材です。家族の帰省や地区行事など、人が集まる時には「ジンギスカン焼こう!」となるのが定番です。
特徴的なのが穴を開けたバケツに燃料を入れ、その上にジンギスカン鍋を置いて屋外で焼く「バケツジンギスカン」。お花見や秋の芋の子汁会など、皆が集まる屋外の宴会でバケツジンギスカンを食べる光景は、遠野ならではの風物詩です。
日本に伝わる伝統文化と、観光客を多く受け入れてきた風通しの良さが共存する遠野市。観光地としてのイメージが強いだけに「実際に暮らすとなったら?」という疑問があるかもしれませんね。実は遠野市は、移住支援も充実しているんです。
例えば子育て支援。「子育てするなら遠野!」をスローガンに、妊娠・出産・子育てにわたり切れ目なく様々な支援を行っています。また、市外から遠野市への移住を検討している方を対象にした、遠野市での生活を体験していただくための移住お試し住宅もユニーク。ウイークリーや、1ヶ月から最長1年間という長い期間お試し移住ができるシェアハウスも充実しています。
しかし、遠隔地から住まいだけでなく、仕事も一緒に探すのはとても大変。そんなときは、ぜひアウトソーシングにご相談ください。住まいや仕事のことなど、移住に関する不安や疑問を一緒に解決しましょう!