2020.11.17

プレス機械作業主任者は工場に求められる資格

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はじめに

自動車の部品や家電の部品の多くに、プレス加工された部品が使われているのを知っていますか。金属を金型で挟んで圧力をかけて加工するプレス加工は、日本の多くの工場に導入されています。金属を変形させるので非常に強い力で機械が動くことになり、正しい使い方をしないと大きな事故に繋がってしまいます。プレス加工の現場で安全に仕事を行うために設置を義務付けられた資格がプレス機械作業主任者です。多くの工場に求められる資格であるプレス機械作業主任者について解説していきます。

プレス機械作業主任者は現場の責任者

プレス機械作業主任者は、厚生労働省に認定されている国家資格です。労働安全衛生法と労働安全衛生規則によって、5台以上の動力があるプレス機械を置いている工場には資格保持者の設置が義務付けられています。
プレス加工は、主に板金とよばれる薄い金属の板を加工する方法のことです。自動車のドアやボンネットなどはプレス加工で作られています。ほかにも、スマートフォンや、電子レンジなどの家電、飛行機や電車の部品など、いろいろな工業製品にプレス加工で作られた部品が使われています。
板金部品製造の工場ではラインを組んで、外形をカットするプレス工程、次に外形カットされた板金をセットして穴をあけるプレス工程と流れ作業になっていることがあります。誤って手を挟むなど非常に大きな事故が発生する可能性をもっています。プレス機械作業主任者の資格者は、事故を防ぐために工場のプレス機械の安全点検や作業者への指導などを行います。工場の従業員が安心安全に働くために欠かせない人材です。

プレス機械作業主任者の活躍場所は?
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プレス機械作業主任者は、国内のプレス加工をする工場で働くことができます。プレス加工の部品はあちこちで使われており、活躍場所はたくさんあります。プレス加工の作業者として入社して実務経験を積みながら、プレス機械作業主任者としてステップアップする人がほとんどでしょう。職場の安全に関する責任者であり、作業指導なども行うため責任感のある人や、面倒見がよい人が向いています。重要な仕事であるため会社によっては資格手当が支給されることもあります。規模が大きな会社では、有資格者が複数いることもあり、昇格時に必要となる場合もあるようです。プレス加工に関するほかの資格も取得して掛け合わせることで、自分の価値が高まります。
関連する資格は、金属プレス加工技能士、工場板金技能士があります。金属プレス加工技能士は、プレス加工の実務で活かせる専門的な知識を得ることができます。工場板金技能士は、プレス加工に特化してはおらず、工場板金の加工に関する知識を得ることができる資格です。各資格については、「製造業に欠かせない!プレス加工の資格を紹介。」の記事で説明しています。

プレス機械作業主任者の受講は5年の実務経験が必要

プレス機械作業主任者の受講は、18歳以上で、プレス現場で5年以上の実務経験がある人が対象です。その他には必要な条件がなくチャレンジしやすい資格です。
各都道府県の労働基準協会で申し込むことができ、受講料は12,000円前後となっています。2日間の講習と修了試験があります。
実施団体によりますが、WEBからの申し込みも可能です。ただし、満席になると締め切られてしまうため、取得を検討している人は早めに申し込みをしましょう。

プレス機械作業主任者は難易度が低く取得しやすい
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プレス機械作業主任者は技能講習の受講で取得ができます。講習は2日間行われ、修了試験もありますが、内容をよく聞いていれば修了試験に答えられないということはほとんどありません。講師が修了試験に出題されるポイントを教えてくれることもあるでしょう。そのため、難易度が低く取得しやすい資格と言われています。
講習内容は、以下の内容です。

  • プレス機械の安全装置の種類や構造、機能に関わる知識
  • プレス機械の安全装置などの保守点検に関わる知識
  • プレス加工の作業の手順や方法に関する知識
  • 関係法令
  • 修了試験

安全管理に関する内容なのでとても重要な内容ではありますが、それほど難しくはないため、事前の勉強は必要ないでしょう。5年の実務経験で機械や安全装置についても身についているため、講習の内容も理解しやすいです。

まとめ

プレス機械作業主任者は、難易度が低く取得しやすい資格です。5年の実務経験が必要なため、すぐに取得できるわけではありませんが、工場で作業するうえで最も大切な「安全」についての知識や経験を証明でき、有資格者の設置が定められていることもあり、転職や昇給時のアピールポイントにもなるでしょう。
万が一のことが起こらないようにプレス機械と作業者に気を配る仕事であり、安全面の責任者として有効な資格といえます。

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