【品質管理検定(QC検定)4級】よりよいものづくりの入り口！どんな資格か解説します。

品質管理ってどんな場面で役に立つと思いますか？やっぱり製造業ですよね。でも実はそれだけではないんです。なんとサービス業にも「品質」があるんです。サービスの質を「品質」と考えて、ものづくりと同じように管理できるんですね。ここでは、そんな「品質管理」の基本である「品質管理検定4級」について解説します。

QC検定は、品質管理のための資格です。では「品質管理」っていったい何でしょう？何かむずかしそうだと感じますか？でも実はものすごくシンプル。「お客様にいいものを届けたい」そういう気持ちを形にする方法なんです。
もし買ったものがすぐに壊れちゃったら、それは「いいもの」とはいえないですよね。じゃあもっと壊れにくいものを作ろう！そのためにはどうしたらいいかな？っていうのを考えるのが品質管理なんです。でも、いいものを作るためには、ただ何となくがんばっていても、なかなか上手くいきません。今よりもよくするためには、何を直せばいいのかな？とか、今はどういう状態なのかな？とかを、ちゃんと見直す必要があります。品質管理には、その方法が分かりやすくまとまっています。品質管理検定4級は、その入り口をきちんと理解するための検定です。

品質管理検定4級は、これから社会人になる学生や、新入社員に向けた資格です。工業高専の学生の挑戦や、製造業以外の職種で、新入社員研修のひとつとして挑戦する人も多いようです。会社での基本的なルールにもつながるので、品質管理検定4級をもっていれば「ちゃんとした人」というイメージにもなりますね。品質管理の仕事に転職しようと思っている人には、今後のヤル気をアピールできる材料になります。

QC検定4級を取ると、何かを「良くしよう」とするとき、どうすればいいかが分かるようになります。働いている中で「困ったな」と思うことが見つかったときは、ちゃんと誰かに連絡できるようになります。製造業で働こうと思っている人でも、そうじゃない人でも、組織の中でうまくやっていく基本の勉強ができる検定です。知識に関する資格なので「QC検定4級があればこの業務を任せてもらえる」というのはありません。ですが、自分の働き方をよりよくしていく第一歩になる資格です。

QC検定4級で出される問題は、基本的なものがほとんどです。
出題例：
「できあがった部品が設計図どおりの寸法ではないが、そもそも設計図の寸法に無理があるので気にしなくていい」は、〇か×か？
正解は「×」です。図面は「この通りに作ってください」という指示なので、寸法どおりにできていないのはダメですね。このような品質管理に対する基本的な問題や、PCDAサイクル、工程やプロセスなどの基本的な用語、QC7つ道具とよばれる、ものの考え方の基本などの問題が出ます。どの問題も基本的な内容なので、製造業以外に従事している人や文系の学生などでも、すごく苦労することは、あまりないでしょう。

では品質管理検定4級に合格するにはどうしたらいいでしょうか？品質管理検定4級は、なんと日本規格協会のWebサイトで無料テキストが配布されているんです。お得ですね。無料テキストがむずかしいと感じる場合は、市販のテキストや問題集もあります。基礎的な内容がほとんどなので、テキストの勉強だけでも合格しやすい検定です。問題集などを使って、時間内にすべての問題に答えられるように練習しておくといいですね。総合点で70点くらいが合格の目安といわれていますので、むずかしい部分をがんばるよりは、できそうな部分でしっかりと点数を取れるようにするのが、合格への近道になるでしょう。

品質管理検定はだれでも挑戦できます。学生でも社会人でも大丈夫です。検定の受検前に必要な資格もありません。ですから、好きな級から挑戦することもできます。隣り合う2つの級を併願できるので、品質管理検定4級といっしょに3級も受検することができます。
品質管理検定4級の受検は、日本規格協会のWebサイトなどから申し込めます。学校や企業から、団体で申し込む方法もあります。試験は年に2回、3月と9月に行われています。試験会場も全国100か所以上あるので気軽に受検できますよ。

QC検定には1級から4級があります。4級が一番かんたんな級で、3級、2級とすすむにつれてむずかしくなっていきます。詳しくは「品質管理にも資格があるの？品質管理検定（QC検定）ってどんな検定？」にまとめてあります。

品質管理検定4級は、品質管理に関する基礎的なことについて知っているという証明になる検定です。専門的な知識を必要とする資格ではありません。品質管理検定4級を取得することで、今後のヤル気をアピールできるでしょう。