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生産管理の仕事内容を紹介!向いている方や役立つ資格などを解説します
製造業には多種多様な職種があり、その中の1つに「生産管理」があります。この記事では、生産管理の具体的な仕事内容から月収・年収の目安、取得しておくと就職・転職や業務に役立つ資格までご紹介。また、生産管理に向いている方の特徴についても触れています。生産管理のお仕事を経験したことがある方はもとより、未経験者の方もぜひ参考にしてください。
【目次】
■生産管理とは?
■生産管理の仕事の給料相場
■生産管理の具体的な仕事内容
・需要予測
・生産計画
・調達・購買の計画と実施
・生産実施・工程管理
・品質管理
・在庫管理
・原価管理
■生産管理に役立つ資格
・BASIC級 生産管理
・生産管理プランニング
・生産管理オペレーション
■生産管理の仕事に向いている方
・モノづくりが好き
・協調性やコミュニケーション能力に長けている
・学ぶことが好き
■生産管理の仕事のやりがい
・成果が分かりやすい
・学んだことが活かしやすい
・現場全体を見渡せる
■まとめ
生産管理とは?
生産管理の主な目的は、工場や現場の製品生産が計画通りに進むようサポートすることです。「どの製品を、いつまでに、どれだけ製造するか」を決定し、資材調達、在庫管理、品質監督、進捗状況チェックなど多岐にわたる業務を取り仕切ります。例えば、販売計画をもとに、製品の種類、数量、生産時期、原材料や部品の詳細を検討し、生産計画を策定します。このとき、原材料・部品の供給先との価格交渉や、生産に必要な人員の手配を行うのも生産管理者の仕事です。製造が始まると、生産が計画通りに遂行されるよう進捗状況を監視し、必要に応じて調整や対応を行います。
一方で、納期を守るだけではなく、製品の品質維持・向上も重要です。そのため、生産管理者は品質管理部門と連携し、製品の原価管理やコスト削減による利益率の最適化を進めることも求められます。
製造業の環境は、多様化する顧客からの要求や労働力不足などで大きく変わりつつあるため、社内の課題や変動する市場ニーズに対応する生産管理の役割はますます重要視されています。
生産管理の仕事の給料相場
「生産管理業務の給料相場はどれくらいなの?」と気になる方もいるかもしれません。例えば、多様な働き方を支援する製造・工業系の求人サイト「はたらくヨロコビ」では、以下のような条件の求人を取り扱っています。精密部品の生産管理
○月収例 200,000円~220,000円
○時給 1,400円~
一般事務・生産管理
○月収例 280,000円~300,000円
○時給 1,450円~
生産・納期管理業務
○月収例 240,000円~260,000円
○時給 1,600円~
半導体製造に関する事務作業
○月収例 270,000円~290,000円
○時給 1,600円~
乳製品の品質管理業務
○月収例 190,000円~210,000円
○時給 1,300円~
「はたらくヨロコビ」で扱っている生産管理のお仕事の月収例は、平均235,000円~255,000円です。また、「転職会議」が発表しているデータによると、生産管理・品質管理(機械)の年収は平均343万円~562万円。未経験からスタートできる仕事である一方で、経験を重ねるごとに年収が上がっていることがわかります。
参考:転職会議 生産管理・品質管理(機械)の年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)
お仕事の内容や勤務形態にもよりますが、「はたらくヨロコビ」では、未経験者OKの案件や経験者向けの高額な案件まで数多く取り揃えています!また、公式LINEからも最新の求人情報をお届け。生産管理のお仕事に興味がある方は、ぜひ公式LINEに登録して、「はたらくヨロコビ」の求人をチェックしてみてくださいね。
生産管理の具体的な仕事内容
では、生産管理は具体的にどのような仕事を行うのでしょうか。ここからは、生産管理の具体的な仕事内容を紹介します。生産管理の仕事内容は主に以下の7つに分けられます。○需要予測
○生産計画
○調達・購買の計画と実施
○生産実施・工程管理
○品質管理
○在庫管理
○原価管理
需要予測
需要予測は、製品の将来の需要を予測する業務です。過去の受注データ、季節性、景気や市場の動向など多様な要因を考慮して行われます。需要予測の判断を誤ると、在庫不足や過剰生産につながり、会社の収益性に影響しかねません。在庫不足に陥ると機会損失が生じ、反対に過剰生産してしまうと在庫が増えて会社の収益性が低下してしまいます。
需要予測をもとに適切な生産量や資材の調達量を決定することが、生産管理の業務においては非常に重要な役割を果たすといえます。
生産計画
生産計画とは、需要予測をもとに製品の生産量や納期を決定する業務です。マーケティングデータや顧客からの意見も参考にしながら、どの製品をいつまでに生産するかを決定します。それに加え、計画通りの生産を実現するために、生産に関連する資材、設備、人員といったリソースの計画も併せて行われます。生産計画の目的は、納期の遵守や生産性の最適化を図ることです。生産管理者は、生産計画によって納期遅れを防ぎ、効率的に高品質な製品を生産できるようにスケジュールを組むことが求められます。
調達・購買の計画と実施
製品を滞りなく生産するためには、製造に必要な資材を必要な分だけ仕入れる必要があります。資材を過剰に調達すると在庫コストが発生し、資材が不足すると生産ラインの停止を余儀なくされるからです。適切な量の資材を調達するのはもちろん、できるだけコストを抑えるような仕入先の選定も求められるでしょう。生産計画をより低コストで実現するために、最適な仕入先、時期、価格で調達する計画を立て、サプライヤーとの交渉を行い、調達を進めることが重要です。
生産実施・工程管理
生産計画や調達・購買の計画をもとに生産を開始します。ここで重要なのは、受発注管理や進捗管理を行って生産が計画通りに進むよう、現場を統制することです。もし生産の遅延やトラブルが発生した場合には、速やかに対策を講じて、生産の遅れや停滞を最小限に抑えることが求められます。品質管理
品質管理とは、調達した資材や完成品を検査する作業のことを指します。製造においては、生産した製品に不良品が混じっていないかチェックすることも大切です。このような品質チェックは製品全体に対して行うこともあれば、ランダムに選ばれた製品を対象に行うこともあります。もし、不良品が見つかった場合は、製造日やロット番号を参照して原因を特定。同じ問題の再発を防ぐための改善策を導入することも品質管理の一環です。
在庫管理
製品や原材料の在庫量を適切に把握し、その量を調節する業務のことを在庫管理といいます。製品や原材料ごとの在庫数を把握して、生産計画や調達・購買計画と連携し、最適な在庫のバランスを維持するのが目的です。需要予測と実際の需要が乖離すると、過剰在庫や在庫不足に陥り、会社の利益に影響を及ぼします。このような事態を避けるために、生産計画の調整や注文の最適化を行い、在庫量を適切に維持することが大切です。
原価管理
原価管理とは、生産コストを最適化するために、製造にかかる原価(コスト)の管理を行うことです。予算との実績の比較やデータ分析を行い、問題点や改善ポイントを明確にします。原価分析を通じて、コストを効果的に抑える生産や資材調達の方法を模索し、業務改善や利益の向上に役立てることが目的です。原価管理は企業の利益を最大化するために必要不可欠であり、業務改善や利益の向上に直接貢献する重要な業務といえます。
生産管理に役立つ資格
生産管理の仕事をする上で必須の資格はありませんが、もっていると役に立つ資格は存在します。今回は、生産管理に役立つ資格のうち「BASIC級 生産管理」「生産管理プランニング」「生産管理オペレーション」の3つを紹介します。BASIC級 生産管理
BASIC級 生産管理は、ビジネス・キャリア検定の一分野として実施されている資格です。仕事の全体像を理解するための用語やコンセプトといった基礎知識の習得を目的としています。主な対象者は、就業経験がない学生や入社して間もない社会人。BASIC級 生産管理にチャレンジすることで、就業する前に生産管理の基礎を学ぶことができます。
特別な受験資格がなく、誰でも受験可能なため、製造業未経験者の方にもおすすめです。
生産管理プランニング
「生産管理プランニング」は、ビジネス・キャリア検定資格の一つです。生産システムの設計・計画に焦点を当て、資材調達から製品出荷までの流れを一貫して管理する生産管理の領域を深く学びます。「製品企画・設計管理」「生産システム・生産計画」「品質管理」「原価管理」「納期管理」「安全衛生管理」「環境管理」など出題範囲は多岐にわたり、生産管理について体系的に学べるのが特徴です。試験は中央職業能力開発協会(JAVADA)が主催しており、年2回、2月と10月に全国で行われます。
生産管理オペレーション
「生産管理オペレーション」とは、製造業の管理業務に関する資格の一つです。中央職業能力開発協会(JAVADA)が試験を実施しており、生産現場での運用業務、具体的な製造作業の管理に関する知識を習得できます。試験範囲は「作業管理・工程管理・設備管理」「資材在庫管理・運搬物流管理」「品質管理」「原価管理」「納期管理」「安全衛生管理」「環境管理」といった生産システムの運用業務(オペレーション)に特化した内容です。
生産管理の仕事に向いている方
生産管理に携わる人々は、常に効率と品質を最適化するための挑戦に直面しています。ここからは、そんな生産管理の仕事に向いている方の特徴について紹介します。モノづくりが好き
生産管理では直接的にモノを作るわけではありませんが、製造の流れや進行を監督し、最終的な製品の完成に貢献する役割を通して、モノを作る喜びや達成感を感じることができるでしょう。また、モノづくりに興味や情熱をもつ方は、その探求心を活かしつつ、必要な知識や技術を積極的に習得できます。生産管理は多岐にわたる知識やスキルが求められる職種でもあるため、モノづくりが好きな方は、生産管理の仕事を楽しみながらスキルアップやキャリアアップを目指せるでしょう。
協調性やコミュニケーション能力に長けている
生産管理はさまざまな部署や顧客との関わりが深い役職であるため、コミュニケーション能力や協調性が重視されます。トラブルを回避するよう働きかけたり、問題が生じた際に適切な対応を取ったりするためには、生産に関わる人達との協力関係が不可欠です。コミュニケーション能力に長けていると日頃から信頼関係を築くことができるため、スムーズな運営や生産性の向上につなげられるでしょう。学ぶことが好き
生産管理の現場では、さまざまな課題やトラブルが日常的に発生します。課題やトラブルに対して効果的な解決策を導き出すには、多角的な視点からの知識や経験が求められます。そのため、新しい領域の知識を得ることに興味や楽しみを感じる方は、生産管理の仕事でその能力を十分に発揮できるでしょう。積極的に新しい情報や手法を取り入れようとする姿勢は、DXが進んで新技術が次々と取り入れられている物流業界の生産管理業務において、仕事を円滑に進めるための鍵となります。
生産管理の仕事のやりがい
生産管理は重要な仕事で責任も大きいですが、やりがいも強く感じられる仕事といえます。ここでは、やりがいを感じる具体的な理由について3つご紹介します。成果が分かりやすい
生産管理は、自らの仕事の成果がはっきりとわかる職種といえます。生産量の増加、リードタイムの短縮、在庫の最適化といった成果が具体的な数値や実績として明確に表れることから、自身の努力や取り組みが形として結実したことを実感しやすいのです。更に、効率化を目指した施策が成功した際にも、成果は売上アップといった形で現れるため、達成感を感じやすくなります。自分の取り組みがどのような結果をもたらしたのか、早い段階で反映されるという即時性が、仕事のやりがいにつながるでしょう。
学んだことが活かしやすい
生産管理の業務は、多岐にわたる知識と技能を要求される領域です。生産する製品に関する知識はもとより、経理の基本的な知識、一般的なビジネススキル、インダストリアルエンジニアリング(IE)など、求められる知識は多岐にわたります。生産管理の現場は、新しい知識や技能を活かせる「実践の場」であり、学んだ理論や手法を現場に取り入れることで効果や結果を確認できます。明確な数値で表れる分、実践したことに対してフィードバックを得やすく、継続的な学びにつながりやすい点も、生産管理業務の大きなやりがいといえるでしょう。
現場全体を見渡せる
生産管理の役割は、製造の進捗状況を一元的に管理し、生産が計画通りに進行するよう調整することです。そのためには、従業員の配置や数の管理、部品や資材の確認など、さまざまな点に注目して、現場全体に気を配る必要があります。生産管理者は、各部門や工程がどのように連動し、どのようなフローで動いているのかを詳細に把握できる立場です。それゆえに、現場全体を見渡せる生産管理者の提案や決定は重視されやすく、組織全体の成果に大きな影響を与えます。このような影響力をもつことは、組織の成功に寄与しているという満足感につながるでしょう。
まとめ
生産管理は、生産の全工程に携わる業務です。製品が計画通りに完成するかどうかは、自身の現場管理にかかっており、達成できれば大きな達成感を得られるでしょう。生産管理業務に興味がある、製造業界で新しい仕事を探したいとお考えの方は、製造業のお仕事を中心に扱っている求人情報サイト「はたらくヨロコビ」をぜひ活用してみてください!未経験の方やお仕事から離れていた方に向けた求人、紹介予定派遣の求人も充実しています。
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