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洗浄の仕事内容を紹介!作業内容や給与相場

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現在、お仕事を探している方の中には、未経験者も積極的に受け入れている清掃・洗浄といった分野の仕事を視野に入れているかもしれません。中でも、工場で行う洗浄業務という求人を見て「どのような作業をするのだろう?」と疑問をもつ方もいるのではないでしょうか。「洗浄」は私たちの生活を支える重要な仕事ですが、工場における「洗浄」業務はイメージが難しいかもしれません。
この記事では、あまり知られていない製造業の「洗浄」業務について解説します。具体的な作業内容、洗浄の重要性、洗浄業務に向いている方やおすすめの資格をご紹介しますので、洗浄のお仕事に興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

製造業の「洗浄」の仕事とは?
製造業の「洗浄」の仕事とは、工場やその内部の機械・設備を清潔に保つための作業のことです。

清掃と洗浄は似ているものの、作業の対象が異なります。清掃は主に工場内の共用部分の清潔を維持するための作業ですが、洗浄は使用後の道具や設備の汚れを取り除く作業として行われます。

製品の加工に使われる機械や道具は、異物や菌の混入を防ぐために定期的な洗浄が必要です。特に食品工場のように厳しい衛生管理が求められる場所において、洗浄作業は製品の安全性を高め、消費者からの信頼を維持する上で非常に重要な作業となります。

製品を作ることはもちろん重要ですが、それを支える製造環境を整え、清潔に保つこともまた、製品の信頼性や安全性を高めるために欠かせない業務です。


具体的な洗浄の仕事内容
工場では、日々の生産活動を通じて機械や設備が油やサビで汚れていきます。汚れを取り除くためには、高圧洗浄機や特別な洗剤を使った徹底的な清掃・洗浄が必要です。このような清掃・洗浄業務は、製品の品質を守り、生産効率を高めるために欠かせません。

工場で清掃・洗浄が必要な場所は、大きく分けて以下の3カ所です。

工場の床面・壁・天井などの清掃 工場の床・壁・天井は、油汚れやサビによる汚れが発生しやすい場所です。汚れを取り除くため、強力な洗剤や専用の清掃器具を使ってきれいにします。床が滑りやすいと危険なので、洗浄後はしっかりと乾燥。大きな工場では床乾燥機が使われることもあります。
作業台の洗浄 洗剤を使って作業台全体を拭き、殺菌・消毒作業を行います。洗浄後、残留物や汚れがないかをチェック。食品や医薬品などの製造現場では特に厳格な基準が設けられています。
機械の洗浄 ベルトコンベア、ホース、パイプ、排水管などの細部まで丁寧に洗浄します。大型の機械を洗浄する際には、フォークリフトやクレーンが必要になることも。機械を分解して洗浄した場合は、組み立て後の機械の表面に洗浄剤が残留していないか、問題なく動作するかを確認する必要があります。

洗浄を疎かにするとどうなる?
工場内の洗浄が疎かになると、生産活動や作業環境に悪影響を及ぼすリスクがあります。

例えば、洗浄が不十分だと工場内に菌が繁殖しやすくなり、品質の低下を引き起こしかねません。また、機械に油やほこりがたまると機械の劣化や故障のリスクが増加し、予期しない修理や交換のコストが発生する可能性があります。

食品製造で使われる機械が金属製である理由は、金属は耐久性が高く、洗浄や消毒・除菌がしやすいからです。しかし、金属は衝撃や金属疲労によって削れたり欠けたりします。このような機械の破損は、製品への異物混入のリスクを高める要因となります。

イカリ消毒の調査によると、2016~2020年までの金属異物の検体数の推移は、以下のとおりです。
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引用:イカリ消毒株式会社 食品製造現場における金属異物混入防止の考え方と進め方

異物混入を防ぐためには、定期的なメンテナンスが必要ですが、メンテナンスや修理作業中に発生する金属の破片や粉末をきれいに取り除いておかないと、製品に混入するおそれがあり、後になって重大な問題を引き起こす可能性もあります。このような事故を防ぐためには、メンテナンス前に生産ラインを適切に保護した上で、作業後には徹底した清掃・洗浄を行うことが重要です。

また、法律でも工場には衛生基準が設けられており、基準を満たさない場合は罰金が科せられたり、業務停止命令を受けたりします。衛生基準を満たさずにいると、金銭的リスクや機会損失のリスクを招くだけでなく、企業の信頼性や評判を損なう可能性があります。

工場の清掃・洗浄の徹底は、機械の寿命を延ばすのはもとより、製品の安全性を保証し、消費者の信頼を維持する上で不可欠です。定期的なメンテナンスと洗浄作業は、特に食品製造業界や医薬品製造業界においては品質管理の基本といえるでしょう。


洗浄業務の給料相場
これまで、工場における洗浄の業務内容や重要性についてお伝えしてきました。「洗浄のお仕事はどれくらいの給料相場なの?」と気になる方もいるかもしれません。

ここでは「はたらくヨロコビ」で扱っている清掃・洗浄のお仕事の例にとって、給料相場をご紹介します。多様な働き方を支援する製造・工業系の求人サイト「はたらくヨロコビ」では、清掃・洗浄を含むお仕事も多数ご用意しています。

はたらくヨロコビとは?


例えば、「はたらくヨロコビ」において、清掃・洗浄を含むお仕事の月収例は、平均192,500円~212,500円。具体的には以下のような求人があります。

自動車の洗浄や清掃作業
○月収例 320,000円~340,000円
精密機器の洗浄作業
○月収例 230,000円~250,000円
産業用高圧ホース製品の加工業務
○月収例 250,000円~270,000円
チーズや生乳の製造業務
○月収例 220,000円~240,000円
機内食の製造業務
○月収例 190,000円~210,000円

ちなみに、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」で、清掃・洗浄関係の職種である「ビル清掃員」の賃金は以下のとおりです。

所定内給与額(月額) 平成25年 平成26年 平成27年
ビル清掃員 168,800円/月 172,900円/月 184,900円/月
参考:賃金構造基本統計調査の職種別賃金額

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洗浄の仕事に向いている方
では、洗浄のお仕事に向いている方とはどのようなタイプでしょうか。具体的には、以下のような特徴をもつ方が洗浄のお仕事に向いているといえます。

○掃除が好き・きれい好き
○体力に自信がある
○細かい部分まで気がつける
○チームワークを大切にできる

掃除が好き・きれい好き
もともと掃除が好き・きれい好きな方は、清潔な環境を保ちたいという情熱をもっていて、改善が目に見える作業に意欲的です。掃除に対する情熱の高さは、丁寧な洗浄作業を続けるための強いモチベーションにつながるでしょう。

特に、食品や医薬品の製造といった衛生管理がとても重要な環境では、常に清潔な状態を維持する必要があります。掃除が好き・きれい好きな方は高い衛生意識をもっているため、食品や医薬品を扱うような工場で求められるような高い洗浄基準をクリアしやすいでしょう。

体力に自信がある
工場の洗浄作業は、体力勝負の仕事です。作業は長時間にも及び、重い物の運搬も日常的に行います。長時間の作業で筋肉痛になったり、重たい機器を運んで腰痛が起きたりすることもあるでしょう。そのため、体力に不安がある方はリスクを感じやすい仕事かもしれません。一方で、体力に自信のある方はこのような状況でも疲れにくく、作業を続けられるでしょう。

細かい部分まで気がつける
工場を清潔に保つことは、製品の品質と安全性を維持する上で非常に重要です。洗浄作業では、普段は見落としがちな細かい汚れもしっかりと取り除くことが求められます。

工場ではさまざまな化学物質が使用され、洗浄時には強力な洗剤を使用します。このような成分が設備に残留すると、工場内で働く従業員や製品そのものの安全性が損なわれかねません。残留した化学物質や洗剤が原因で、従業員や消費者が肌のトラブルやアレルギーを起こす可能性もあるので、慎重に洗浄作業を進める必要があります。それゆえに、細部まで気を配り、しっかりと洗浄作業に集中できる方が洗浄作業に向いているのです。

チームワークを大切にできる
工場の洗浄作業は複雑で規模が大きく、さまざまな機械や化学薬品を扱うため、作業を効率的に進めるにはチームメンバー間の協力と各作業の分担が不可欠です。

協調性を重んじるメンバーは情報をすぐに共有できるので、作業の質もスピードも向上します。洗浄中には予期せぬ問題が発生することもありますが、メンバー各々の知識や経験を活かしつつ、チームワークを大切にして仕事にあたることで、問題を素早く特定でき、解決策を見い出せるでしょう。


洗浄業務に必要なスキルはある?
洗浄の仕事では、特定の専門技術を必要とする場合もありますが、未経験者も積極的に受け入れています。作業時の細部への注意、洗剤・化学物質の取り扱い、作業に耐えられる体力、チームワークなどのさまざまなスキルは実務を通じて学べるからです。

必須の資格はありませんが、スキルアップを目指したいという方は「産業洗浄技能士」の資格を目指してみましょう。産業洗浄技能士は国家資格である技能検定の一つで、洗浄技能の実務経験に加え、洗浄理論、安全衛生、関係法規などの知識が問われる試験です。産業洗浄技能士を取得することで専門性の高い技術を用いた清掃作業が可能になり、施設や設備の清掃・洗浄業務やメンテナンス業務で活躍できます。


工場で女性が活躍している事例
最近では女性の採用促進とキャリア発展を重視し、全従業員にとってより働きやすい環境を整える工場が増加傾向にあります。

ある工場では性別や国籍を問わず、従業員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる職場環境の構築に努めており、その一環として女性技術者の採用を積極的に推進しています。例えば、事務職から技術職への移行支援や、研修プログラムと資格取得のための支援提供などです。

取り組みの結果、技術分野でのキャリア転身に成功した女性従業員が増え、会社全体の考え方にも変化が生まれました。そして2017年、この工場は経済産業省から「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定。このような施策は、女性に限らず全ての従業員にとって働きやすい職場環境の構築につながるでしょう。


まとめ
洗浄作業は製品の品質維持と安全な作業環境の提供に貢献する仕事です。特に、食品や医薬品のような衛生管理が厳重な現場で真価を発揮し、厳正な基準のもと、微生物や不純物混入の阻止にあたります。また、洗浄は安全で高品質な製品を保証するだけではありません。機械の寿命を延ばして故障を減らすことで、長期的な運営コストの削減と企業の競争力向上にも寄与します。

洗浄作業に従事するための特別な資格やスキルは必要ありませんが、機械を適切に操作し、化学物質を安全に取り扱い、突発的な問題に素早く対処するといった能力が求められます。チームで行う仕事が多い分、効率的かつ安全な作業を実現するにはチームメンバー間の連携も欠かせません。

さまざまなスキルを要する洗浄作業ですが、実務を通して少しずつ学べるスキルも多いため、未経験者も積極的に受け入れている職種の一つです。そんな製造業の洗浄業務に興味があるという方は、アウトソーシングが運営する求人サイト「はたらくヨロコビ」を活用してみてください!

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