東京都
「移住」というと、東京都はあまりイメージに浮かばないかもしれませんね。でも実は、東京都民が移住を検討する際にまず候補に入る場所は、同じく東京の郊外なのです。東京で暮らしている人が、その利便性はキープしつつ、さらにほどよい田舎らしさや自然環境に恵まれた郊外への移住を希望しているということがわかります。
また、ブランド総合研究所による「住みたい都道府県ランキング2020」では、神奈川県に続いて2位(ちなみに、2019年の調査では東京都が1位)。同調査によるとその理由はやはり「都会らしさ」と「雇用の安定性」が挙げられていました。もともとの都民はもちろんのこと、全国の移住希望者にとっても十分な魅力がある場所として発展を続ける大都市、東京。改めて知りたい魅力について、現地スタッフがおすすめポイントを徹底解説します!
明治初期に京都から遷都が行われ、日本の首都となった東京。名実ともに日本の中心として、政治経済を支える大都市です。
さらに都市機能だけでなく、昔から人やモノが集まる拠点として育まれた歴史文化の厚みも魅力。総務省の調査(※1)によると、1年間に使う「文化施設(美術館・博物館など)への入場料金」は全国平均で761円。一方、東京都は1,351円と、全国平均を大幅に上回っています。それだけ、魅力的な文化資源が集まっているということがわかりますね。
また、自然環境に乏しいイメージがある東京都ですが、実は街中に意外と緑が多いんです。都道府県格付研究所の調査によると、東京都は都市公園数(※2)の都道府県ランキング1位。生活圏内に美しく整備された公園が多いのは、移住にとってうれしいポイントになりそうです。また、東京は伊豆諸島・小笠原諸島に11の離島を有しており、東京湾からフェリーで、または羽田・調布空港から比較的短時間で行くことが可能。奄美大島や沖縄といった離島のメッカへ遠出するのもいいけれど、東京近郊の離島でも、負けない大自然を満喫することができますよ。
東京都への移住の魅力は、このように「暮らし方の選択肢が多い」ところ。街中で便利な暮らしを楽しみたい人も、ほどよい郊外の住宅街でご近所付き合いを大切にしたい人も、もちろん大自然に囲まれてのんびり暮らしたい人も、東京ならその思いが叶います。
(※1)総務省統計局「家計調査」2016
(※2)都市計画施設として都市計画決定された公園または緑地、都市計画区域内で設置される公園または緑地のこと
「江戸っ子」という言葉を知っている人は多いでしょう。江戸っ子とは、単に東京で暮らしている人のことではなく、東京が江戸と呼ばれていた時代にそこで生まれ育った、きっすいの江戸の人のことを指します。今でも「三代、四代さかのぼって東京の血筋がなければ、江戸っ子と言わない」などとも言われるように、江戸時代を生きた気質を受け継ぐ江戸っ子は、物事にこだわらず金ばなれ、つまり金づかいが良く、いわゆる「きっぷのいい(思い切りのいい)」性格だと言われています。正義感が強く、曲がったことが嫌い。一方でけんかっ早くてちょっと早とちりな一面もあると言われています。町で生まれ育った人ならではのチャーミングさが、江戸っ子の魅力ですね。
しかし、東京の中でも「江戸」と呼ばれた地域はごく限られたエリア(※1)です。また、昔から全国各地からの地方出身者を迎え入れ、その都市力を向上させてきた土地柄、純粋な江戸っ子と言える人は一握り。現在の東京都民は多くが地方出身者ですから、本当の江戸っ子と知り合える機会は意外に少ないかもしれませんね。
東京は大都市だけあって、人と人との付き合いが希薄だとも言われますが、集合住宅が多く、人と人の距離感が意外に近いので、ご近所同志のお付き合いももちろんあります。マンション内や地域の集まりなどにも積極的に参加すると、移住者でもすんなりと東京ライフに馴染めると思いますよ。
(※1)千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・台東区・墨田区・江東区・品川区の一部・目黒区の一部・渋谷区・豊島区・北区の一部・板橋区の一部・練馬区の一部・荒川区(東京都公文書館ホームページより)
全国各地とはもちろん、成田国際空港・羽田国際空港という二大国際空港を有し、世界中とつながる東京。その整備された交通インフラは世界随一とも言われ、遅延のない鉄道や、交通渋滞が比較的少ない高速道路、都内を網のように走るバス、タクシーなど、東京にいる限り移動には困らないと思っていいでしょう。
東京の郊外では車が便利な地域もありますが、都心なら車がなくても通勤、生活ともに全く問題なし。むしろ高い駐車場代など、維持費を考えると公共交通機関を使う生活のほうがエコかもしれません。ちなみに、東京都民は「バス」を非常に上手に乗りこなします。鉄道駅から遠い場所には必ずと言っていいほどバス停があり、運行本数も多いので使わない手はありません。バスを上手に乗りこなせるようになると、東京の道を覚えられますよ。
東京の交通網はどんどん進化を続けているので、現段階では不便と言われているエリアも、開発され続けています。移住を検討する人は、これから開発が予定されるエリアを調べておくと、お得に住みやすい場所が発掘できるかもしれませんね。
日本の政治経済の中枢であり、最先端トレンドを牽引するメッカとして発展し続ける東京。一方、住宅街には昔ながらの風情ある生活文化が残り、郊外や離島には豊かな自然も広がっています。東京の楽しみ方は、まさに住んでいる人の数だけありそう。世界中から注目される、おすすめスポット&グルメをご紹介します!
丸の内は、都内最多の路線乗り入れ本数を誇り、国指定重要文化財にも指定される東京駅の西側に広がるエリア。もとは江戸城の一部で、大名の屋敷地だった名残から、今でも日本の政治経済の中枢機能が集まるビル街として私たちの暮らしを支えています。
まず東京駅では、100年以上の歴史を誇る老舗「東京ステーションホテル」や、構内1階・地下1階に全151店舗の話題のショップがが連なる日本最大のエキナカ「グランスタ東京」など、歩いているだけでもわくわくする最新スポット巡りが楽しみ。
ゆっくり散歩を満喫するなら、皇居一周コースにチャレンジするのもおすすめ。皇居を囲むお堀に添いながら、吹上御苑と東御苑を取り囲む9つの門の間に、国立近代美術館や国立劇場、最高裁判所、国会議事堂など、まるで修学旅行のような典型的な東京を感じられる施設が立ち並び、歩いていて飽きません。歴史を感じる老舗のバーやホテルのレストランに立ち寄るのも、丸の内ならではの遊び方です。
旅好きならぜひチェックしたい、東京の離島。一番近い大島なら、浜松町の竹芝桟橋からジェットフォイル(水中翼船)で1時間45分!1日3便ほど出ているので、何と日帰りで島あそびが楽しめてしまうのが魅力ですね。都心からのアクセスが良いのに、島の環境はびっくりするくらいのどかで、ここが東京都ということが信じられないくらいです。他の島々も、2~10時間の船旅で行くことができるのでとても便利ですよ。
東京の島のいいところは、豊かな自然が楽しめる環境と、おしゃれな雰囲気が心地いいホテルやカフェ、レストランが共存しているところ。若い世代の移住者も多いので、もちろん移住希望者にはとてもフレンドリーです。東京移住というと都会暮らしをイメージするかもしれませんが、こんな離島への移住もありかもと思える、素敵なロケーションです!
大手食品メーカー、ミツカンの調査(※1)によると、「郷土寿司『食べてみたい』ランキング」第1位は、「江戸前にぎり寿司」だそうです。この「にぎり寿司」は、実は江戸が発祥。もともとは「押し寿司」が主流だったのですが、華屋與兵衛という寿司職人が屋台形式で客の目の前でにぎる売り方をしたところ大当たりしたことから、にぎり寿司は「江戸のファストフード」として爆発的なブームになったのだとか。
また、江戸前寿司の「江戸前」は「東京湾」という意味です。東京湾でたくさん魚がとれた昔、江戸の住人はそれを江戸前と呼んでブランド化していました。また、魚介を塩や酢で〆る、蒸す、煮る、タレを塗る、漬け込む、といったさまざまな「仕事」をほどこしているのも江戸前寿司の特徴。醤油をつけなくてもそのままさっといただける工夫が、粋とされていたんですね。東京へ来たならぜひ、こうした土地の歴史を感じるグルメを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(※1)「ミツカン情報ファイル」2018
ソニー生命保険の調査(※1)によると、1世帯あたりの平均貯蓄額が最も多いのは東京都だそうです(583.2万円)。また、1カ月のおこづかい額が高いのも東京都という結果になりました(35,650円)。厚生労働省の発表(※2)によると、概算年収が最も高い都道府県も東京都ですから、この結果は納得。一方、全国家賃管理ビジネス協会の調査によると、平均家賃相場の高い都道府県もやはり東京都。すなわち、お給料が高いぶん、生活費も高くなることがイメージできますね。
東京都に移住するメリットは、その便利な環境もありますが、やはり「雇用の多様さ」にあるのではないでしょうか。人が多い場所にはそれだけさまざまな職種が生まれますし、求人も多いはず。自分の持っている個性やスキルを生かせるチャンスも増えることでしょう。
ただ、人が集まっているということはそれだけ競争率も高いということが言えます。安易に「東京=仕事がたくさんある」と考えてしまうのは少し危険かもしれませんね。生活費が高くつくぶん、東京の移住はまず仕事ありきで検討するのが安全。もちろん、お仕事面でも不安なことやご相談があれば、現地スタッフが移住をとことんサポートできるアウトソーシングにぜひ一度ご相談ください。住居付きのお仕事もあるので、「お試し移住」を検討することもできますよ!現地に詳しいスタッフが全力でサポートいたします!
(※1)「47都道府県別 生活意識調査2020」
(※2)厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2021