山梨県
2021年に認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが発表した『2020年移住希望地ランキング』によると、山梨県は静岡県に次いで2位。同ランキングでは山梨県は常に上位常連組で、2015年以降5位以内にランクインしています。山梨県の安定した移住人気を支える理由は何でしょうか?
山梨県は東京の隣接県。首都圏から100㎞圏内というアクセスの良さがありながら、一方で富士山や南アルプスに代表される雄大な自然に恵まれた土地。千葉県や埼玉県、神奈川県といったいわゆる首都圏とは違い、良い意味での「地方らしさ」を残しているところが、根強い移住人気を支えていると考えられます。
また、山梨県へ移住する魅力はその「気候の良さ」にもあるんです。内陸に位置し、比較的自然災害が少ないと言われる山梨県。その年間日照時間は2216.1時間で、全国1位(※1)。穏やかな晴天に恵まれる日が多く、暮らしやすい気候のおかげか、男女ともに健康寿命の長さもベスト3入りを果たしています(※2)。
首都圏と連携した経済の安定性と、恵まれた自然環境を兼ね備えた山梨県は、移住初心者に優しい住みやすさにあふれています。現地スタッフが愛してやまないおすすめポイントを徹底解説します!
(※1)総務省統計局「統計でみる都道府県のすがた」2021
(※2)厚生労働省「第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会」2016
山梨県は日本のほぼ真ん中に位置し、東京都、神奈川県、静岡県、長野県、埼玉県に囲まれた内陸県です。静岡県、神奈川県や埼玉県、長野県と隣接している土地の利から、富士箱根伊豆国立公園や秩父多摩甲斐国立公園など、6つの自然公園がある他、世界遺産に登録された富士山をはじめ、八ヶ岳、南アルプスなどの山々があり、四季折々の美しい自然を有しているのが何よりの魅力。その景色はNHK連続テレビ小説「花子とアン」のヒロイン、村岡花子生誕の地としても描かれ、花子の女性としての優しや芯の強さを形作る原風景ともなりました。
また、社団法人日本ミネラルウォーター協会の調査によると、山梨県のミネラルウォーター生産量は全体の40.7%(2019)とダントツでトップ。南アルプス水系、富士水系の半分を有する山梨県は、日本の水資源を支える供給源でもあるんですね。
また、日照時間が長く降水量が少ない気候と、盆地ならではの朝晩・夏冬の気温差がある土地は果物の栽培に最適で、山梨県は日本随一のフルーツ王国としても有名。特に「ぶどう」「もも」「すもも」の収穫量は日本一を誇ります。(※1)
さらに知る人ぞ知る産業が「ジュエリー」です。経済産業省の調査によると、山梨県の貴金属製装身具出荷額は全国シェアの約3割を占め、堂々の全国1位。金峰山一帯から産出される水晶がきっかけと言われ、甲府市は「宝石の街」とも呼ばれています。
このように山梨県民は自然資源を活用し、地元ならではのものづくりを手がけるのがとても上手。移住したら地元密着の仕事を見つけるチャンスに恵まれるかもしれませんね。
(※1)農林水産省「作物統計調査(作況調査「果樹」・令和2年産果樹生産出荷統計(第1報)」2020
山梨県は国土の7割が山林。自然資源が豊かな一方で農耕地は少なく、米作などの平地型農業よりも地元ならではのものづくりや商業による経済が発展しました。そのため男女ともに商魂たくましく働きもの。男性は独立心にあふれた親分肌が多く、女性は思慮深さと決断力を兼ね備えた才女が多いのだとか。夢や理想よりも、確実な成長路線を描くのが得意な商売人気質から、有力な参謀としての力を発揮するタイプが多いのも特徴。ちなみに元サッカー日本代表としてサムライブルーの活躍を支えた中田英寿氏は、韮崎市の出身。女性では日本の文壇を牽引する作家である林真理子さんが、山梨市の出身です。
「人は石垣 人は城」とは、武将・武田信玄の有名な一説。そんな伝統から、山梨県の人たちは団結力が強いのも魅力のひとつ。県、郡といった大きなまとまりはもちろん、ご近所同志の助け合い文化も根強く、職場、同窓・同級、趣味のサークル、近所の主婦同士など、誰もが何かしらのグループに属しているとも言われています。移住者も例外ではなく、一度地域に入ったら親しい仲間として迎え入れてくれることでしょう。
中央自動車道やJR中央線等の交通網が整い、特に東京圏からの利便性が高い山梨県。JR中央線の特急「かいじ」「あずさ」なら、新宿~甲府間は約1時間30分です。また、現在山梨県で注目されている交通インフラは何と言っても「リニア中央新幹線」の開通ではないでしょうか。開通したら東京〜甲府が何と25分で結ばれるようになるだけでなく、中京圏、関西圏とのアクセスもぐっと身近になります(※1)。また、静岡県静岡市から山梨県を経由し、長野県小諸までを結ぶ高速道路「中部横断自動車道」の開通も、近県との行き来を便利にしてくれそうです。
余談ですが、山梨県は首都圏とのアクセスが便利なわりに、土地の価格が安いと言われており、その持ち家住宅率は7割を超えます(※2)。家族で移住を検討しているファミリーや、自宅を生かしたサービス業などを検討している人には朗報かもしれませんね。
(※1)2027年には品川-名古屋間が先行開業。山梨県内に新駅が開設された後、大阪まで延伸予定
(※2)山梨県「住宅・土地統計調査結果」2013
東京圏からのアクセスの良さから、県内外から人の流れが活発な山梨県。四季ごとの自然の美しさを感じられるスポットはもちろん、ものづくり精神にあふれた地元ならではの最新スポットも充実しているところが人気の理由です。観光客にも地元県民にも愛される、おすすめスポット&グルメをご紹介します!
甲府駅北口から徒歩1分という絶好のロケーションにあるショッピングストリート。甲府城下町で200年以上にわたって使われていた鐘楼をよみがえらせた「時の鐘」が目印で、レトロな街並みを再現したエリアに、カフェやレストラン、試飲ができる甲州ワインのお店、バーやギャラリーなど、16のお店と施設が軒を連ねています。まさに山梨県の「地元産」がぎゅっと詰まったストリートは、歩いているだけでもワクワクする雰囲気!気持ちのいいオープンテラスも充実しているので、飲み物とおつまみをテイクアウトして過ごすのもいいですね。
おみやげには、山梨県の特産である水晶細工や、鹿の皮に漆で表面加工を施した山梨県の工芸品を使った工芸品「印傳」のバッグや小物などがおすすめ。山梨県のクラフトマンシップを存分に楽しめる注目スポットです。
富士山と並ぶ山梨の人気観光スポットです。国の特別名勝にも指定されており、「日本一の渓谷美」とも称される昇仙峡。風雨により長い歳月をかけて削り取られた花崗岩の断崖や岩石と、清澄で豊富な水の流れのコントラストは、標高差のある山梨県だからこそ作り出すことができた「時の芸術」。道中から見上げるスケールの大きな遠景から、遊歩道を歩きながら間近に感じる繊細な自然の姿まで、思わず時間を忘れて酔いしれてしまいます。
春の新緑、夏の生命力あふれる渓流ももちろんのこと、特に訪れる人々を魅了するのが、渓谷中があざやかに色付く紅葉の様子。神々しさすら感じる自然の迫力を感じてみませんか?
傾斜が多く、寒暖差の強い土地の利を生かし、ぶどうの栽培量日本一を誇る山梨県。昨今注目されている「日本ワイン」のブームは、山梨県で生産されるぶどうと、山梨県民のクラフトマンシップが融合し生まれました。その生産量は今や全国の31.2%を占め、日本一(※1)を誇ります。「甲州ぶどう」「マスカット・ベリーA」といった日本固有種を原料とし、日本国内で製造された日本ワインは国内のみならず海外のワインファンをも魅了。約80もの個性的なワイナリーが県内各地に点在する一大産地に成長しています。山梨県を訪れたら、県内の銘柄が一同に揃い試飲や食事を楽しめる「ぶどうの丘(勝沼市)」をぜひ訪ねてみて。
また、最近は南アルプス水系、富士水系の豊富な天然水を生かした山梨ブランドのクラフトビールにも注目が集まっています。日本ビールの新しいブームを、山梨県が牽引する日も近いかもしれませんね。
(※1)山梨県産業振興課調べ
最初にご紹介した『2020年移住希望地ランキング』で常に上位にランクインしているように、移住を検討した時に、山梨県の環境は魅力が大きいもの。何よりその恵まれた自然環境を生かし、地元ならではのものづくりに発展させたバイタリティや、東京からの移住者を受け入れる開かれた気質があるのも、商売上手な山梨県らしさと言えます。首都圏への近さや、近年さらに整備される交通網の発達により、その勢いはますます加速することでしょう。
また、山梨県は子育て支援が充実しているのも注目したいポイント。「第二子以降の保育料無料(3歳まで)」や「県内どこでも病児保育施設の利用が可能」「助産師による24時間電話相談」など、本当に困った時に力になるサービスが手厚いのが魅力ですね。
おだやかな気候に恵まれ、首都圏からのアクセスも便利な山梨県への移住は、今の生活スタイルをある程度保ちながら田舎暮らしを楽しむ足がかりとしてほどよい場所かもしれません。もちろん、不安なことやご相談があれば、現地スタッフが移住をとことんサポートできるアウトソーシングにぜひ一度ご相談ください。住居付きのお仕事もあるので、「お試し移住」を検討することもできますよ!現地に詳しいスタッフが全力でサポートいたします!