山形県
大手不動産会社の調査(※1)によると、山形県は「静かさ」「治安」の2つの点から住みここちの良い都道府県第3位。また、三世代同居率が全国1位(※2)、持ち家1住宅あたりの居住室の広さも全国3位!(※3)。つまり家が広く、大家族で暮らすのびのびとしたライフスタイルが今でも健在な県と言えます。
また、県民1人あたりの所得は全国21位(※4)と高くはないものの、1年前の同調査結果31位から比べると、大幅にランクが上昇!これは、山形県の産業を支える「製造業」の生産増加によるものと考えられており、これから移住者の雇用も右肩上がりになることが予想されます。
山形県の魅力は、豊かな自然やのんびりとした住環境はもちろんのこと、海に面したおおらかな気候風土が育んだ「風通しの良い土地柄」にもあります。歴史を感じる老舗の温泉街や洗練された文化施設、ちょっと変わった!?山形グルメなど、現地スタッフが愛してやまないおすすめポイントを徹底解説します!
※1:大東建託株式会社「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2020<全国版・静かさ治安>」2020
※2:総務省統計局「国税調査」2015
※3:総務省統計局「住宅・土地統計調査」2018
※4:内閣府「県民経済計画」2020
山形県は東北の日本海側に位置し、県の形を良く見てみると、「人の横顔」のような形をしています。面積の約7割が森林で、その豊かな自然が織りなす四季折々の風景は、一度訪れたら何度も通いたくなるというリピーターが多数いるほどです。
中でも世界的に有名な景色が、日本最大級の面積を誇る「蔵王温泉スキー場」に現れる「樹氷」です。「アイスモンスター」とも呼ばれるこの樹氷は、蔵王連邦の特別な気候条件が生み出す自然のアート。ロープウェイからは、日中は太陽に照らされた清々しい景色を、また夜はライトアップされた幻想的な様子を楽しむことができます。
また、東北地方の中心部にそびえる奥羽山脈の西側に位置し、日本海からの海風の影響を受けるため四季ごとの風景がはっきりとしていた土地柄でも有名。冬は雪深く、夏は東北一と言われる高い気温を記録することもあるんです。移住したら、都会では感じられない、日本ならではの季節感を実感できるはずですよ。
また、山形県は地域も「4つ」に分類されています。南から、置賜(おきたま)村山(むらやま)最上(もがみ)庄内(しょうない)の4つの地域に分かれ、方言や食文化、暮らし方なども少しずつ特徴が異なります。それぞれの地域に市街地、住宅地、農地、山間地がバランスよく共存しており、自然と人が調和して暮らせる理想的な環境が整っていると言えるでしょう。
山々に囲まれ、自然の豊かさも厳しさも受け入れる心の強さを持っているのが山形県民です。世界中で大ヒットとなった名作ドラマ「おしん」の舞台になったのは有名な話。ドラマでは、おしんの奉公先として酒田市が、また、おしんの母親が芸者として出稼ぎに出た場所として銀山温泉が設定され、今でもファンが訪れる人気の観光地となりました。
逆境に耐え、力強く生き抜くおしんのような人物像は、まさに山形の県民性そのもの。ちょっとやそっとの出来事には動じない芯の強さと同時に、家族や困っている人は放っておけない人情の厚さも持っています。特に山深い土地柄ならではの「おすそわけ文化」が根付いていて、ちょっと留守にしていたら、玄関先に自家製のお漬物やお惣菜が置いてあった、なんて心温まるエピソードも。もちろん移住者にも優しく、一度馴染めばまるで家族の一員のように接してくれますよ。
山形県は東京から北に約300キロ。山形新幹線で山形駅まで約2.5時間です。飛行機は、東京羽田・大阪伊丹・名古屋小牧から1日2便。北海道新千歳から1便のアクセスがあります(2021年4月時点)。
山形県は首都圏から決して近いとは言えませんが、そのぶん首都圏にはない生活環境が広がっています。「せっかく移住するなら、がらっと環境を変えたい」と思う人には、ちょうどいい距離感ではないでしょうか。
県内のアクセスは、公共交通機関よりも車が主流です。自家用乗用車の世帯当たり普及台数は、福井・富山に次いで第3位と高い(※)ことからも、車は必須かも。移住を検討するならぜひ運転免許を取得しておきましょう。
※:一般財団法人 自動車検査登録情報協会「自家用乗用車の世帯当たり普及台数」2020
山形県の魅力は、ありのままの自然と、文化的な街の利便性をバランスよく兼ね備えている住環境にあります。また、豊かな自然資源に育まれた農作、酪農に代表される山形グルメも外せません。秘境山形が誇る、おすすめスポットと絶品グルメをご紹介します!
山形県は、実は日本屈指の温泉天国。県内には約130もの温泉地があり、35市町村すべてに天然温泉が湧き出ているんです。例えば先にも紹介した「おしん」のロケ地として一躍大人気の観光地となった銀山温泉は、みんなで作る地域応援サイト「生活ガイド.com」が2020年に発表した「行ってみたい・見てみたいロケ地ランキング(東日本編)」で堂々1位を獲得!
山形県の温泉街は、銀山温泉に代表されるような歴史のある「湯治場」が主流で、その歴史は江戸時代中期にさかのぼります。長期滞在の湯治客の間でも秘湯として人気が高く、その泉質もお墨付き。どこへ行っても温泉が湧き出る山形県に移住したら、身も心も健康になれそうです。
県面積の約7割が山林である山形県ですが、意外に開けた風通しの良い土地柄なのは、海に面した港町を有しているから。得に、生産量は全国4位(※)を誇る米の出荷には、港からの海運が欠かせないインフラとなりました。
米どころ山形のシンボルとして、観光スポットとしてはもちろん現役の倉庫として活躍しているのが、1893(明治26)年に建てられた米保管倉庫「山居倉庫」。敷地内には酒田市観光物産館「酒田夢の倶楽」、庄内米歴史資料館が併設され、見どころは満載です。樹齢150年以上のケヤキ35本の連なるケヤキ並木の色合いは、お散歩スポットとしても人気。2021年には、国指定史跡にも認定されました!
※:農林水産省「令和元年産水陸稲の収穫量」
山形県といえば「さくらんぼ」を思い出す人も多いのではないでしょうか。そのイメージ通り、山形県のさくらんぼ生産量は、国産さくらんぼのうち、シェア約78.5%を占めます。次いで、西洋なし(ラ・フランス)は約65.8%(※)。他にもあけび、メロンなど、山形フルーツのブランド力は日本一とも言われているんです!
その理由は、山形県の地形にあります。質のいい果物の生育には、ほどよい「寒暖差」と「水はけの良さ」が必要。四季の気候がはっきりし、昼夜の寒暖差が大きく、さらに山間の高低差がある立地は、果樹の栽培に最適と言えます。地元で暮らしていたら、とれたての果物をいちはやく味わえますね!
※:農林水産省「作物統計」2018年
実は、山形県山形市はラーメン消費量日本一の街。総務省が2019年に実施した「家計調査」によると、山形市の中華そば(ラーメン)年間支出金額は、調査対象となる全国52の県庁所在地・政令都市の中では6年連続トップ!
その理由は、そもそも山形でそばを中心とした麺文化が根付いていたため。城下町文化が色濃く残っていたため、街中でさっと食べることができる麺料理が重宝されたのだとか。そこから、大正12年に起こった関東大震災で横浜中華街の料理人が山形へも多く移住したことから、中華そば文化が深く受け入れられるようになったのだそう。
中でも注目したいローカルグルメが「冷やしラーメン」。冷やし中華とはまた違い、スープたっぷりの冷やし麺です。ラーメンのほか「いも煮」「玉こんにゃく」など、ちょっと変化球がきいた地元グルメが味わえるのも山形県ならでは。住めば住むほど、人にも料理にも、その味わいにハマってしまうことうけあいです。
山形県に移住した人の感想で多いのが「初めて住むけれど、もともと自分の地元だったように感じる」というもの。都会のような先進的な施設や新しいものはないけれど、住宅街にはほどよい利便性があり、何より豊かな自然に囲まれ、四季を感じながら暮らせるのは、都市部にはない居心地の良さを感じられるのかもしれません。
移住を考える時には、仕事があるかどうかが一番気になりますよね。もちろん、山形県にも、製造業、農業、酪農など、地の利を生かした産業がさまざまありますが、ここで暮らすからにはぜひ「地域の中で持ちつ持たれつ暮らす」という安心感を味わっていただければと思うのです。
最初は不安もあるかもしれませんが、一度親しくなれば家族のように良くしてくれるのが、山形県民の良さ。子育て支援や、移住体験のシステムも整っているので、広々、のんびりとした住環境と美味しいグルメに興味がある人は、山形県への移住を検討してみてはいかがでしょう?
山形県に興味があれば、仕事のこと、住まいのことなど、どんなことでも、ぜひ一度アウトソーシングへお気軽にご相談ください。住居付きのお仕事もたくさんありますよ!