製造業の面接で見られているポイントとは?面接対策のコツを回答例付きで解説!
【目次】
■面接官はどんなポイントを見ているの?
・外見
・話し方
・資質
・一貫性
■製造業の面接でよく聞かれることは?
・「自己紹介をお願いします」
・「志望動機はなんですか?」
・「職務経験を教えてください」
・「前職を辞めた理由は?」
・「あなたの長所・短所は?」
・「残業はできますか?」
■逆質問では何を聞いたらいい?
■面接前はしっかり準備をしておこう
・企業研究をしておこう
・自己PRを考えよう
・質問や回答を用意しておこう
製造業の採用活動では、面接官は以下の4つのポイントをチェックします。企業によって求められる経験やスキルは異なりますが、どの企業にとっても応募者の人間性や素質は重視するポイントです。
○外見
○話し方
○資質
○一貫性
4つのポイントについて、面接官がなぜチェックするのか解説します。正しく理解して、面接準備を進めましょう。
面接官は、面接で応募者の外見をチェックしています。外見とは、面接の場にふさわしい服装や清潔感のこと。ヒゲや寝ぐせ、不適切な化粧など、ビジネスの場にふさわしくない外見は避けるべきです。また、面接では企業によって推奨される服装が異なります。無難な選択肢はスーツですが、オフィスカジュアルでの訪問を可とする企業も増えています。公式HPや企業SNSを参考にして、面接先の雰囲気に合わせた服装を選びましょう。
初対面の場合、外見は第一印象を左右しますし、入社後は取引先とのやり取りが発生するかもしれません。最低限のビジネスマナーとして身だしなみには意識を向けると良いでしょう。
面接の場では、話し方も見られます。面接官は、応募者がはっきりと話せるか、声のトーンは明るいか、会話中に目線を合わせて会話ができるか、自然な表情が作れているかといった話し方などを通じて、協調性やコミュニケーション能力の有無を見ています。入社後に活躍できるイメージをもってもらえるよう、はきはきとした明るい話し方を意識するようにしましょう。
企業は、応募者が求められるポジションに適しているかどうかを見ています。なぜなら、企業は入社後にミスマッチが発覚して早期退社されることを懸念しているからです。そのため、面接官は応募者の人柄や性格、志望動機、自己PRなどが自社の社風や価値観とマッチするかどうかを重視します。
面接官に「採用したい」と思わせるには、入社後に活躍できる姿をイメージしてもらう必要があります。事前に募集要項や採用サイトをチェックしておいて、自分の経験や性格が募集ポジションに合っていることをアピールしましょう。
面接では、過去の経験やスキル、志望動機などを一貫性をもって語れるかどうかが重要です。「前職は自動車製造業で組み立てに従事するうちに自動車の安全性に興味をもち、部品設計の仕事に挑戦したいと思うようになった」や「電子部品の設計に従事していたが、より広範で複雑な電子製品の開発に携わる機会を求めている」といった矛盾のないエピソードや経歴の説明は、説得力があります。また、面接官は、応募者の発言が自己PRの内容と一致しているかをチェックしています。募集時の書類内容と面接時の発言に一貫性をもたせるようにしましょう。
製造業の面接でよく聞かれる質問を6つピックアップしました。企業によってスキルや経験を深掘りされますが、今回は頻出の質問を厳選しています。
○「自己紹介をお願いします」
○「志望動機はなんですか?」
○「職務経験を教えてください」
○「前職を辞めた理由は?」
○「あなたの長所・短所は?」
○「残業はできますか?」
どれも多くの企業で共通して質問される内容です。質問にきちんと答えることはもちろんですが、これらの質問では応募者のコミュニケーション能力、志望動機の一貫性など、さまざまな要素がチェックされます。そのため、面接時に質問されたときに、スムーズに回答できるよう練習しておくのが望ましいでしょう。
各質問の解説と回答例を紹介しますので、参考にしてみてください。
面接官はこの質問をすることで、応募者のこれまでの経歴や能力を把握し、会社に適した人材かを判断したいと考えています。応募者にとっては、自分自身について簡単に説明し、経歴・スキル・強みを伝えるチャンスです。自己紹介は短く要点のみを説明するようにして、経歴やスキルを強調しましょう。
自己紹介を求められた際の、回答例を紹介します。
「はじめまして、私は〇〇と申します。〇〇大学で機械工学を専攻し、卒業後は〇〇製造株式会社で3年間勤務していました。その間、機械設計や品質管理の経験を積みました。また、プロジェクトリーダーとしてチームをまとめ、納期厳守と品質向上に貢献しました。私の強みはコミュニケーション能力と問題解決力です。週末は〇〇に打ち込んでいて、毎月イベントに参加しています。これまでの経験を活かし、御社で新しいチャレンジに取り組みたいと思っています。」
この質問をすることで、面接官は応募者の動機や熱意を知り、企業に対する理解と適合度を見極めたいと考えています。応募者にとってはその企業や職種を選択した理由を説明し、自身の意欲やキャリアプランについて知ってもらう機会です。事前に企業研究をして、社風や働き方など、共感できるポイントを説明できるようにしましょう。
志望動機を質問された際の、回答例を紹介します。
「将来は〇〇の新しい技術を開発したい、という夢があります。私は機械工学の知識と製造業での経験を活かし、成果を生み出す人材になりたいと考えています。御社は技術革新に注力し、市場でリーダーシップを確立していることから、私が望むような挑戦と成長の機会を得られると思い、応募しました。また、御社のチームビルディングや社内教育プログラムの取り組みは、社員一人ひとりの成長を支え、新しいアイデアを推進するための強力なバックアップとなると感じています。私はチャレンジ精神旺盛で、新たな挑戦に取り組むことが好きです。御社での仕事に情熱を注ぎ、新しい技術開発を推進する人材になりたいと思っています。」
面接官がこの質問をする理由は、応募者の過去の経験やスキルを把握して、採用するポジションで活かせるか検討するためです。職務経験を質問されたときは、過去の職務経験やスキルについて詳しく説明して、その職種での業務経験を伝えます。また、具体的に提示できる実績があれば、積極的にアピールすることをおすすめします。
職務経験について回答する際は、できるだけ具体的な業務内容や成果を伝えると良いでしょう。応募する職種に関連した経験があれば、重点的に説明しましょう。当時の目標、チーム構成、課題、他部署との連携など、話せる範囲で面接官に伝えると良いでしょう。
職務経験を質問された際の、回答例を紹介します。
「前職では生産ラインのリーダーとして、生産スケジュールの作成や品質管理を担当しており、8人のメンバーをまとめていました。私たちは生産プロセスの効率化に取り組み、チーム全体の残業時間を月30時間削減することに成功しました。また、製造フローの見直しやトレーニングプログラムの設計も担当しました。具体的には、設計担当や検品担当と各業務プロセスを共有して、継続的な改善プロジェクトを推進してきました。その結果、部全体の生産能力の向上と品質の向上に貢献できました。特に、不良率は10%から5%以下まで改善できました。営業からは、クレームが減って追加受注が取りやすくなったとフィードバックをもらっています。これらの経験から、貴社の生産現場でも数値改善に貢献できる自信があります。」
面接官は、応募者の意欲やキャリアプランの一貫性を確認し、将来の成長意欲を評価したいと考えています。前職を辞めた理由を伝える際の注意点としては、前職のネガティブな部分を伝えすぎないことです。嫌なことや理不尽なことがあって前職を辞めたとしても、それを成長の機会として捉えて、前向きな姿勢を示す必要があります。真実を伝えつつ、前向きな姿勢と仕事への熱意を示して、自分の目標と応募先の職務内容に合致するような回答が求められます。
前職の退職理由を聞かれた際の、回答例を紹介します。
「前職では同じ業界で長く働いており、自身のキャリアパスについて考えたとき、より難易度が高いプロジェクトに関わりたいと思いました。革新的な技術を学び、新たなチャレンジへの道を模索することを決めたのが、転職を決断した理由です。御社は製造業界でのリーダー的な企業であり、新製品開発や品質管理において業界内で高く評価されています。特に魅力的だと感じたのは、御社が最先端の技術を積極的に採用し、進化し続ける姿勢です。私がこれまで経験してきた多種多様な職種での知見を活かして、御社の新プロジェクトの品質向上に貢献したいと考えています。私の目指すキャリアパスと御社のビジョンが一致していることから、御社であれば自己実現と長期的なキャリアを追求できると考えました。」
面接官がこの質問をする理由は、応募者の自己認識や自己成長への取り組みを知り、職務に適応できるかどうかを判断するためです。この質問は、自身の長所と短所を挙げて、それらが職務にどのように影響するかを説明するチャンスでもあります。長所が職務にどのように貢献できるかを具体的に示し、短所を認めつつ改善策や対策を示すことでポジティブな姿勢をアピールしましょう。
長所と短所を質問された際の、回答例です。
「私の長所は、分析能力の高さです。データを詳細に分析して問題の核心を見つけ出し、効果的な解決策を導き出すことが得意です。これまでの経験から、データドリブンな意思決定が業務改善につながることを実感しています。〇〇プロジェクトでは、生産現場のボトルネックを定量的に分析して、経営陣に環境の改善を提案しました。一方で、短所としては自己管理能力に課題があります。細かいスケジュール管理やタスクの優先順位設定において、緊急性の高い業務を優先しがちな傾向があります。この課題に取り組むために、時間管理ツールを活用したり、マネジメント関連の勉強会に参加したりするなど、改善に向けた努力をしています。」
応募者が必要に応じて残業ができるかどうかを確認するための質問です。面接官は、現場の仕事量やプロジェクトの緊急性に応じて、柔軟に働ける人材を見つけたいと考えているかもしれません。積極的に残業をすることが難しければ、無理に隠すのではなく、「残業に頼るばかりではなく、効率的なプロセスを確立したいと思っている」「必要な場合は責任をもって残業をする」など、ポジティブに聞こえるような説明をしましょう。
残業可否の質問に対する、回答例です。
「必要に応じて残業する意思はあります。プロジェクトの締切や重要なタスクがある場合には、チームの一員として責任をもって残業することが当然だと考えています。しかし、残業に頼ることなく、効率的なプロセスを模索することが重要である、というのが私の意見です。業務プロセスの改善やタスクの優先順位設定によって、残業を最小限に抑えながら成果を上げるチームが理想だと考えます。また、長期的に働くためには、ワークライフバランスが重要だと思っています。そのためには、無理な長時間労働は最低限にして、業務の効率化を追求することで達成可能だと考えています。」
面接の最後に「質問はありますか?」と聞かれることがあり、これは面接官から応募者への「逆質問」と呼ばれています。志望度の高さや熱意を伝えるために、積極的に質問するのがおすすめです。質問がない場合でも、「特にありません」と言うのではなく、職種や仕事内容について質問してみましょう。
逆質問をするには、企業や職種への理解が不可欠です。事前に企業研究をしておいて、気になる点を質問できるように準備しましょう。
逆質問の例としては、以下のようなものがあります。
○活躍されている従業員の考え方や姿勢に、何か共通点はありますか?
○中長期的にどのような経営計画を描いているのか教えていただけますか?
○私は〇〇の経験がありますが、募集している〇〇職で求められる経験やスキルを教えてください。
逆質問は、企業への熱意や自分のスキルのアピールができる場です。自然な会話のキャッチボールの中で、お互いの理解を深める行動ができると、面接官に好印象をもってもらえます。また、質問に回答してもらえたら、必ず感謝の言葉を述べましょう。
面接準備をきちんとしておけば、面接官に想いを伝えることができ、緊張していても胸を張って対応できるようになります。面接で上手に自分をアピールできるように、しっかり準備をしておきましょう。製造業の面接において、準備するべきことは以下の3つです。
○企業研究をしておこう
○自己PRを考えよう
○質問や回答を用意しておこう
面接前には、応募する企業についてのリサーチをしておきましょう。把握しておきたいのは、企業の沿革や事業内容、製品やサービスについてです。 企業の基本情報をはじめ、業界での位置付けや経営方針などを把握する必要があります。
情報収集をする中で、気になる点が出てくるかもしれません。そのような場合は、面接のときに逆質問すると良いでしょう。逆質問をすることで、面接官に対して企業研究をしっかり行ったことをさりげなくアピールできます。
多くの企業では、面接時に自己PRが求められます。スムーズに話せるように、自己PRを考えておきましょう。自分がもつ全ての魅力をアピールすることは難しいため、まずは自分の強みやスキルの中で、ハイライトできる部分を探します。「この人は募集している職種の要求を満たしている」と面接官に思ってもらうために、応募する職種や仕事内容に合わせて、強みに関するエピソードを用意しましょう。具体的な数値や実績があれば、自己PRに盛り込むことがおすすめです。
面接では、面接官からの質問に対して誠実な回答が求められます。また、回答だけでなく、逆質問用の質問も用意しておく必要があります。面接官から聞かれそうな質問を事前に予想して、具体的な回答を用意しましょう。実績や職務経歴に関しては、面接官から深掘りされる可能性がありますが、深掘りされる部分は実績をアピールするチャンスです。できればエピソードを添えて答えられるように、回答を用意しましょう。
また、多くの企業では、面接の最後に逆質問ができます。逆質問を通じて、志望度の逆さや能力高さをアピールできます。ただ、そのためには企業研究が必要です。応募先の企業の事業内容やビジョンをチェックしておきましょう。意識すべきは、企業が抱えていそうな課題の発見です。その課題について質問すると、他の応募者との差別化が期待できます。
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