2021.8.16

Uターン、Iターンの違いとは?どんな人が向いているの?

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自然に恵まれ、生活コストが安い地方への移住が注目を集めています。インターネット環境の充実、テレワークの普及などで、居住地にこだわる必要がなくなった仕事環境も、地方への移住を後押ししていると言えるでしょう。
都会から地方への移住を指す「Uターン」「Iターン」という言葉も、盛んに聞くようになりました。ここでは、Uターン、Iターンのメリット・デメリットや、地方での仕事の探し方などについて、詳しくご紹介します。地方移住を検討している方は、ぜひ参考にしてください!

「Uターン」「Iターン」とは

Uターンとは、地方で生まれ育った人が、進学や就職を機に都会に移住した後に、再び地元に戻ることを指します。例えば、「高知県中村市で育った人が、大学進学で東京へ。新卒で東京で就職したものの、再び高知県中村市に移住する」ようなケースです。もともと暮らしていた土地に戻るので、移住後の生活はイメージしやすいのではないでしょうか。
Iターンは、都会から出身地とは違う地方に移住して働くことを指します。「埼玉県浦和市で育ち、結婚後東京都文京区に居住していた人が、子育て環境を考えて高知県中村市に移住する」ようなケースです。豊かな自然環境など、都会では味わえない暮らしに憧れを抱いて移住する人が多いようです。
また、地方で生まれ育った人が、都会に移住した後に、地元に近い地域に移住することを「Jターン」と言います。

「Uターン」「Iターン」のメリット・デメリット

Uターン、Iターンともに、都会から地方へと居住環境が大きく変わることになるので、生活が一変します。メリットとデメリットについてご説明します。

●メリット
・生活環境、ライフスタイルを大きく変えることができる

都会から地方に移住すると、ライフスタイルを一変することができます。例えば、都会では電車通勤が主流で、通勤時間も長い傾向にあります。しかし、地方では車通勤が主流。満員電車のストレスから解放され、さらに通勤時間も短いので、その分プライベートを充実させることができます。精神的にも時間的にも余裕のある暮らしを満喫することができるでしょう。
また、自然が身近にあるので、長い時間をかけて移動しなくても、アウトドアを楽しむことができたり、新鮮な食材を都会とは比較にならない安価で手に入れたりすることもできます。

・Uターン、Iターン対象者向けの支援を受けることができる

地方自治体は、人口の減少や過疎化などの課題を抱えているところが多くあります。そんな地方自治体にとって、都会から移住してくる働き盛り世代は、宝物のような存在です。
そのため、県外からの移住者を対象として、住宅や就業関連の支援制度を充実させています。住宅支援では、取得支援や家賃補助などを制度化している自治体が多くあります。就業関連は、就職活動のための交通費助成や就業を決めた人への支援金などの制度があります。例えば富山県では、東京23区(在住者又は通勤者)から富山県へ移住し、移住支援金対象求人に就業した人に、移住支援金100万円(単身の場合は60万円)を支給しています。
他にも自治体ごとにさまざまな支援策を打ち出しています。詳細は各自治体のHPで確認してください。

●デメリット
・収入減の可能性がある

全国でもっとも給与が高いのは、やはり東京都です。地域別の最低賃金時間額を見ると、1,000円を超えているのは東京都と神奈川県だけ(※)。仕事を新たに地方で見つけるとなると、収入が減る可能性は否定できないでしょう。しかし、家賃や物価は、地方は都会に比べると安いので、生活コストの削減で相殺できると考えることもできます。

※厚生労働省「令和2年度 地域別最低賃金改定状況」( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

・地域により、運転免許の取得が必須

都会に住んでいれば、公共交通機関が発達しているので車がなくても生活できますが、地方は車移動を前提とした環境になっていることが多いです。電車やバスがあっても、都会のような運行間隔で走っているわけではありませんし、買い物をするショッピングモールなども車で行くことを前提とした郊外に作られています。
近年では、車がなくても生活できる「スモールタウン」構想が進んでいる地方都市もありますが、まだまだ少数派。地方移住は運転免許と車の取得が必須、と考えておいたほうが良いでしょう。

「Uターン」「Iターン」に向いている人

地方での暮らしは都会とは大きく異なります。これからのライフプランを考え、以下の項目に当てはまる人は地方への移住や転職を検討してみてはいかがでしょうか?

●都会での生活にストレスを感じている人

都会は人が多く、どこに行っても混雑しています。また、人が多いということは、建物や家が多く、空間に圧迫感があるとも言えます。
そんな都会の人の多さ、圧迫感にストレスを感じているならば、人が少なく、開放的な空間の地方に移住することで解放されます。

●子育て環境に不安を感じている人

都会では子どもを育てるのも大変です。近年では共働きは当たり前ですが、共働きに必須の保育園に都心部で入るのは至難の技。東京都での待機児童数は2,000人を超えていますが、地方では青森、山形、富山など待機児童数がゼロの県も珍しくありません。(※)自然の中でのびのびと子どもを育てることができるのは、地方在住ならではの特権です。

●実家が地方にある人

Uターンでは生まれ育った地元に帰ります。もともと暮らしていた街なので、すんなりと馴染むことができるでしょうし、親の近くで暮らすことは、子育て面でも大きなメリットがあるでしょう。また、これからの時代には避けて通ることができない介護の問題も、近くに住んでいるからこそできることがたくさんあります。

「Uターン」「Iターン」での仕事の探し方

地方に移住するとなると、住まいとともに仕事も新たに探さなくてなりません。移住前に仕事を決めることが望ましいので、都会で暮らしながらの仕事探しとなります。遠隔での転職活動なので、通常の転職の動きとは少し異なります。地方での仕事の探し方についてご紹介します。

●求人サイト・転職サイト

インターネットで探すことができる求人サイトや転職サイトはやはり便利。移住を検討している地域にどんな職種の求人が多いのか、傾向を探ることもできます。地域に特化した求人サイトもあるので、まずは検索してみると良いでしょう。

●地方自治体の移住促進サイト

多くの県や市町村は、移住促進を目的とした専用サイトを開設しています。そこでは、その地域で活発な産業が紹介されているので、どのような仕事が多いのか、具体的にイメージをすることができます。また、仕事や住まいの探し方の具体的な方法や、助成金の対象などについても詳しく掲載されています。
地方と言うと、農業や漁業などの一次産業のイメージが強いですが、伝統工芸や製造業などの二次産業、観光業などのサービス業も盛んな地域が多いです。また、製造業に関しては積極的な企業誘致を進めている自治体も多いので、ぜひチェックしてみましょう。

その他、ハローワークや市役所の窓口などに相談する方法もあります。

まとめ

都会での暮らしは便利ですが、地方での暮らしは都会では得られないメリットがたくさんあります。確かにデメリットもありますので、そこを十分に理解することは必要です。しかし、それでも地方ならではのライフスタイルに魅力を感じるのであれば、UターンやIターンを検討してみてはいかがでしょうか?
とはいえ、やはり今後のキャリアプランや地方での暮らしについて、不安や疑問はたくさんあると思います。そんな時は、転職を検討している自治体や企業の担当者に相談するだけでなく、フラットな目線で相談に乗ってくれる転職のプロに相談するのも手。地方移住についての経験も多い「じょぶサポッ!」(https://www.894651.com/guide/job-support)なら、いつでも気軽に相談できます。地方への転職や移住に興味があれば、ぜひ一度ご相談くださいね。