2020.8.18

子育て主婦も働きやすい!派遣社員のメリットって何?

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派遣社員は、仕事がしたい子育て中のママに向いている働き方です。とはいえ、「高いスキルがなければ難しいのでは」「パートのほうが良いのでは」など疑問に思うママも多いのではないでしょうか。そこで、ここでは、派遣社員として働くメリットやデメリット、登録方法、子育て中のママにおすすめの職種などについて紹介します。

1.派遣なら子育て両立も夢じゃない

家庭で幼い子どもを育てているものの、さまざまな理由から働きたいと考えている女性は多いのではないでしょうか。とはいえ、子どもが幼いうちは、正社員として働くと時間的、体力的に厳しくなりがちです。週5日のフルタイム勤務では子どもと十分に関われる時間もあまりないうえに、自分がリフレッシュする時間もとれそうにありません。さらに、正社員になると残業や休日出勤を断れないケースもあるでしょう。そこで、多くの子育てママが選んでいるのが派遣社員という働き方です。

人手不足に悩む企業も多く、必要な時間帯だけ働ける人材を望むケースが増えています。週3日や10時から14時までなど限られた曜日や時間だけ働きたい子育てママと企業のニーズがうまく合っているのです。ただし、派遣社員にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットがないわけではありません。そこで、どのようなメリット・デメリットがあるか確認していきましょう。

1-1.派遣で働くメリット

子育てママが派遣社員として働く具体的なメリットには、主に次のようなものがあります。

  • 一般にパートよりも時給が高い
  • 登録した派遣会社の福利厚生が利用できる
  • 週3日や4日勤務、午前中のみなど曜日や時間を限定した働き方ができる
  • 就業時間が決まっていて、残業なしの仕事も見つけられる
  • 派遣先企業とのトラブルは派遣会社の担当者が間に入ってくれる

それぞれについて詳しく説明します。

派遣社員として働くメリットの1つとして「パートと比べて時給が高め」という点が挙げられます。厚生労働省の調査では、派遣社員の給与(時給)でもっとも多いのは「1000~1500円未満」で、その次が「1500円~2000円」でした。スキルがあればもっと高い時給で働くことも可能です。ただし、基本的に派遣社員の時給には交通費も含まれています。交通費がかかる職場を選ぶと手元に残るお金が減りますので、注意しましょう。

派遣会社の福利厚生が利用できる点もメリットです。一定の条件を満たせば健康保険や厚生年金保険など、法律で企業に義務付けられている法定福利厚生を利用できることはもちろん、企業が自由に設定できる法定外福利厚生も利用できます。法定外福利厚生の内容は派遣会社によってさまざまです。例を挙げると、PCや語学などのスキルアップ講座が無料で利用できる、資格取得支援制度がある、宿泊施設やスポーツクラブを優待価格で利用できるなどがあります。非常に充実している派遣会社もあればそうではないところもあるため、登録のまえに確認しておくと良いでしょう。

ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる点も、派遣社員ならではのメリットです。「週に3日だけ働きたい」「子どもが幼稚園に行っている時間帯だけ働きたい」などの希望を派遣会社の担当者に伝えておくと、希望に合った求人を紹介してもらえます。契約した範囲内で働けば良いため、「残業なし」で契約していれば就業時間を超えて働く必要はありません。また、派遣先企業で何か問題が起こったとき、派遣会社の担当者に相談すると間に立って対応してもらえる点もメリットといえます。

1-2.派遣で働くデメリット

派遣社員の主なデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 働き続けたくても契約期間を更新してもらえないことがある
  • 契約した期間はつらくても基本的に辞められない
  • 派遣社員として勤め始めて3年経ったら職場を変わる必要がある

派遣社員は、無期雇用契約を結んでいる場合を除き、最初に契約期間を定めます。契約期間は初回は1カ月で、更新したあとは3カ月や6カ月にすることが一般的です。ただし、期間が満了したあとに必ず更新があるとは限りません。更新がなければ働き続けたくてもできず、新たに職を探す必要があります。

契約期間中は基本的に辞められない点も、派遣社員として働く際のデメリットの1つです。実際に働き始めて子育てと両立するのが大変だとわかっても、期間が満了するまでは働き続けなければなりません。絶対に辞められないわけではないものの、契約途中での離職は周囲に迷惑をかけてしまう行為です。派遣会社からの信用をなくしてしまい、次の仕事を紹介してもらえなくなる可能性が高いでしょう。一般に契約期間は3カ月程度です。よほど切羽詰まった理由がある場合を除き、なるべく満了までがんばったほうが良いでしょう。

派遣社員には俗にいう「3年ルール」があります。これは、「派遣社員は同一の組織(課やグループ)で3年以上働き続けられない」「事業所は派遣社員を3年を超えて受け入れてはならない」という法律上の決まりです。派遣社員として働き始めて同じ職場で3年経ったら、そのまま働き続けることはできません。働きぶりを評価されていれば、派遣先企業から直接雇用の話をもちかけられることもあるでしょう。それ以外に、派遣先企業の別の部署に異動する(経理課から総務課へ移るなど)、派遣会社に別の職場を紹介してもらうなどの方法もあります。いずれにせよ、3年経ったら同じ職場では継続して働けないため、どうすべきかよく考えることが必要です。

2.派遣会社に登録するには

派遣社員として働くには、まずは派遣会社に登録することが必要です。登録は以下のような流れとなります。

  1. 登録したい派遣会社のWEBサイトにある登録フォームに名前や職歴、スキルなどを入力して仮登録する
  2. 登録会の予約をする
  3. 登録会当日、派遣会社に出向き担当者と直接面談して本登録を行う

面談は基本的に派遣会社まで行く必要がありますが、電話やWEB面談ができるケースもあります。

登録会は1時間ほどかかることが一般的です。最初に派遣のしくみや仕事上の注意点、会社の福利厚生などの説明があり、そのあとにPC操作や計算などのスキルチェックを実施するケースが多いです。最後にこれまでの職歴やスキル、保有資格の確認などが行われ、希望条件などのヒアリングが行われます。希望条件とは、たとえば「通勤時間は自宅から○分以内」「週〇日働きたい」といったことです。あまりに多いと紹介できる案件がなくなるため、譲れない条件に絞って伝えましょう。

派遣会社の面談は面接ではないため、服装はスーツでなくてもかまいません。薄い色味のブラウスに細身のパンツやひざ丈スカートなど、きれいめのオフィスカジュアルにすれば問題なく、安心して面談に臨めるでしょう。髪はすっきりまとめておき、メイクはナチュラルにするのが無難です。よれよれのTシャツのようなだらしない服装やキャミソールにショートパンツのような露出度の高い格好はやめましょう。

3.子育て中のママにおすすめの職種は

派遣社員として働くためには高いスキルが必要なのではと考えている方もいるのではないでしょうか。高いスキルや専門知識があれば職種選択の幅が広がることは確かですが、特別なスキルがなくてもできる派遣の仕事もたくさんあります。とはいえ、残業や夜勤、休日出勤がひんぱんにあったり激務だったりする仕事では、育児や家事と両立するのは難しいでしょう。子育てに理解がない職場も、子どもが急に熱を出したときなどに休みをとりづらく働きやすいとはいえません。そこで、子育て中のママに向いている仕事をいくつか紹介します。

  • 一般事務や医療事務
  • コールセンター
  • ショップ販売員
  • 工場などの軽作業

それぞれ詳しく説明します。

一般事務は、子育て中のママに限らず女性に高い人気があります。オフィス内で書類の作成や電話の対応などをするのが主な仕事で、基本的なパソコンスキルが必要なケースが多いです。「残業が少ない」「週4日勤務」などの希望条件に合う職場も多く、比較的休みをとりやすい傾向があります。医療事務は、医療機関でレセプトの作成をするのがメイン業務です。小さなクリニックなどでは受付や会計、カルテの整理、院内の清掃まで担当するケースも少なくありません。資格がなくてもできますが、レセプト業務をこなすためには知識が必要なため、経験者が好まれます。

コールセンターは、電話を通してお客様とやり取りするのが主な業務で、インバウンドとアウトバンドの2種類があります。インバウンドはお客様からかかってくる電話を受ける仕事です。注文を受けたり製品の問い合わせに答えたり、クレーム対応したりと、企業によって担当する業務内容は異なります。臨機応変な対応力やコミュニケーション能力が必要です。アウトバンドはこちらから電話をかける仕事で、テレアポ営業やアンケートなどがあります。お客様から辛辣な態度をとられることもあるため、気持ちの切り替えが上手な人が向いているでしょう。比較的時給が高めで、シフト制のため時間の融通が利き、子育てママでも働きやすい場合が多いでしょう。

ショップ販売員は、来店したお客様のレジ対応や接客をするのが主な仕事です。勤め先にもよりますが、品出しや店内の清掃なども行います。未経験でも就きやすい仕事で、人とかかわる仕事がしたい人に特に向いているでしょう。反対に、あまり人とかかわらず黙々と仕事にとりくみたいママにおすすめなのが、工場の軽作業です。ライン作業を担当することが一般的で、検品やピッキング、梱包などさまざまな仕事があります。派遣社員が担当する業務はシンプルで覚えやすく、未経験でも問題ありません。

柔軟な働き方ができる派遣社員で子育てと仕事を両立させよう

子育てママが働くなら、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる派遣社員がおすすめです。パートと比較して時給が高いケースが多く、福利厚生が利用できるなどさまざまなメリットがあります。事務職やコールセンター、工場内の軽作業など高いスキルや専門知識がなくても勤まる仕事も多いです。派遣会社から仕事の紹介を受けたら必ず働かなければならないわけではないので、まず登録してみてはいかがでしょうか。