コールセンターの業種って何?業種と職種の違いは?
コールセンターで働く場合、業種はどれに該当するのでしょうか。実は、コールセンターは実際に選ぶ求人によって業種や職種が大きく異なっています。そもそも、業種と職種の違いがよく分からないという方もいるでしょう。今回は、コールセンターの業種とともに、押さえておきたい業種と職種の違いについて詳しく説明します。
コールセンターの求人は、多種多様な業種でみられます。ほとんどすべての業種においてコールセンターの求人があるといっても過言ではありません。たとえば、サービス業では予約を受け付けるためにコールセンターを設置しています。場合によっては、接客やサービスを受けた顧客からクレームを受けるケースもあるでしょう。また、金融業や保険業では、顧客からの問い合わせ窓口としてコールセンターを設置している企業が多いです。加えて、コールセンターから顧客に対してサービスの紹介や提案をすることもあります。この場合、金融や保険についての専門的な知識が必要となり、内容によっては資格が必要なものもあります。たとえば、投資信託の紹介をするには証券外務員資格が必要です。
旅行業では、旅行会社が販売するパック旅行やプランに関する問い合わせをコールセンターで受け付けています。ただし、旅行業においては、電話だけで申し込みを済ませられないケースがほとんどです。そのため、コールセンターでは具体的な申し込み方法を着実に案内する必要があります。旅行会社はさまざまなエリアの旅行を扱っているので、コールセンターで働く場合は各地の観光に関する知識もあったほうがいいでしょう。
電気・ガス・水道といったライフラインを扱うコールセンターでは、利用開始や停止の申し込みを受け付けます。トラブルの連絡があった場合は必要な情報をきちんと聞き取り、適切な対応につなげなければなりません。さらに、通信業では、提供しているサービスや商品に関する問い合わせをコールセンターで受け付けています。たとえば、インターネットに接続できないトラブルやパソコンの機能に関する質問などが多く寄せられます。日々さまざまな問い合わせがくるため、扱っているサービスや商品についてよく理解しておく必要があるでしょう。
通信販売業では、商品購入の窓口としてコールセンターを設けています。通信販売の申し込みはインターネットや郵送でおこなわれる場合も多いですが、テレビ通販ではコールセンターによる受け付けがメインです。そのため、通販番組が放送された直後は注文の電話が集中して忙しくなります。さらに、流通・小売業にもコールセンターは設置されており、商品の注文や商品に対する質問、クレームなどを受けることが多いです。また、製造業においても、商品に対する問い合わせ対応のためにコールセンターを設けています。企業によっては、コールセンターから顧客へ電話をかけ、新製品の売り込みをする場合もあるでしょう。
運輸業のコールセンターでは、集荷や再配達の依頼を受け付けています。聞き取った内容をドライバーへ共有し、適切に荷物のやり取りができるようにするところまでがコールセンターの仕事です。クレームを受けたり、サービスについて質問されたりすることもあります。
求人に応募する場合、コールセンターでの実務経験は職務履歴書にどのように記載すればいいのでしょうか。コールセンターでの実務経験をアピールするには、業種と職種の違いをよく理解しておかなければなりません。ここでは、コールセンターでの実務経験を職務履歴書に書くときに知っておきたい業種と職種の違いについて説明します。
業種と職種は似たようなものと捉えられがちですが、実際には明確な違いがあります。業種とは、自分が勤めている企業が携わっている事業の種類のことです。たとえば、「サービス業」や「運輸業」といったものが業種に該当します。具体的な業種の分類については、総務省が「日本標準産業分類」として定めています。一方、職種とは、企業の中で自分が担当している仕事の種類のことです。たとえば、「営業職」や「事務職」などは職種を表しています。職種のバリエーションやネーミングは企業によってさまざまです。特殊な職種に就いていた場合は、分かりやすく補足したり、一般的な職種に言い換えたりしたほうが伝わりやすいでしょう。
業種によって扱っている事業の内容は大きく異なります。しかし、違う業種どうしでも、職種が同じであれば実際に担当する業務内容はほとんど変わらない場合もあるでしょう。そのため、異なる業種へ転職するとしても、職種によっては過去の経験が評価されるケースもあります。転職する際は、自分が経験したことのある業種や職種についてしっかりと把握しておいたほうが有利です。
ただし、なかには複数の業種を扱っている企業もあります。また、1人で複数の職種をこなすケースもあるでしょう。前職の業種や職種がはっきりと分からないときは、実際に従事していた業務を思い出し、内容に合った業種や職種を伝えれば問題ありません。自分自身がどのような経験をしていたのかしっかり伝えることを重視しましょう。
コールセンターでの実務経験を職務経歴書に記載する際は、まずは業種について確認しましょう。ほとんどの業種にコールセンターは設置されているので、人によって業種はさまざまです。もしも複数の業種にまたがる企業のコールセンターで勤務していたなら、最も多く扱っていた内容に合わせて業種を選びましょう。そのためには、自分自身が担当していた業務内容についての細かい振り返りが必要です。
また、職種についても業務内容に合わせて選ぶ必要があります。特に転職サイトや企業が用意した応募フォームで職種を選択する場合、そもそも「コールセンター」の項目がない場合もあるでしょう。その場合、実際に担当していた業務によって選択すべき職種が異なるので、要注意です。たとえば、主に顧客からかかってきた電話に対応していた場合は、オペレーターやテレコミュニケーターなどの職種に該当します。電話対応とともに事務作業をしていた場合は、事務職を選択してもいいでしょう。一方、自ら顧客へ電話をかけて商品やサービスの紹介をするのがメインだった場合は、テレフォンアポインターや営業職を選びます。
コールセンターはさまざまな業種に設置されていますが、特に人気なのはどの業種なのでしょうか。ここでは、人気のあるコールセンターの業種について紹介します。
人気のあるコールセンターの業種としては、たとえばアパレルの通信販売があげられます。アパレルの通信販売のコールセンター業務としては、テレビ通販の注文の受付が中心です。通販番組は朝・昼・晩のさまざまな時間に放送されており、24時間いつでも仕事の枠があります。自分のライフスタイルに合わせ、働く時間を自由に設定しやすいのが人気の理由です。顧客の住所や注文したい商品名などを聞き取るのが主な仕事であり、イレギュラーな業務はあまり発生しません。そのため、コールセンターで働くのが初めてでもチャレンジしやすいでしょう。慣れてくるとスムーズに顧客とやり取りできるようになり、より短い時間で注文の受付ができるようになります。
また、サービス業のコールセンターの中で特に人気が高いのは、旅行業です。旅行会社のコールセンターであれば、仕事をしながら世界中の観光地に関するさまざまな情報に触れられます。旅行に関する最新情報も得やすいので、旅行が好きな方なら楽しく働けるでしょう。また、ホテルや旅館の中にもコールセンターを設置しているところがあります。ホテルや旅館のコールセンターでは、宿泊予約や宿泊プランに関する問い合わせを受け付けています。外国語が話せるなら、海外からの顧客に対応できる人材として活躍することも可能です。宿泊施設で働くのが初めてでも、コールセンターならチャレンジしやすいでしょう。仕事を通して丁寧な言葉づかいやマナーも身につけられます。
さらに、航空業のコールセンターも人気があります。航空業といってもコールセンターは空港内にあるわけではなく、一般的なビルにオフィスが入っているケースが多いです。航空業のコールセンターには、飛行機の料金や利用方法に関するさまざまな質問が寄せられます。特に悪天候や台風による欠航があれば問い合わせが増えるため、コールセンターの業務は忙しくなるでしょう。とはいえ、飛行機や海外への渡航に関するさまざまな情報に触れられるため、普段あまり旅行に行けない人でも非日常的な雰囲気を味わえます。もちろん、覚えなければならないことが多く、大変な部分も少なくありません。それでも、航空業のコールセンターで働きたいと希望する方はたくさんいます。
コールセンターで働く場合、基本的にはオフィスへの出勤が必須です。ただし、なかには在宅でコールセンターの仕事ができる場合もあります。その場合、自宅で電話を受け、インターネットに接続されたパソコンに聞き取った内容を入力します。在宅のコールセンターを選べば、まとまった時間が取れない人でも隙間時間を活用して仕事ができるでしょう。ただし、在宅でコールセンターの仕事をするなら、セキュリティへの配慮も必要です。もちろん、企業側はセキュリティ対策をしたうえで仕事の依頼をしますが、本人の働き方によってはセキュリティに問題が出る可能性もあるので要注意です。具体的には、仕事で使うパソコンの中身を家族に見られないようにしたり、電話の内容を聞かれないようにしたりしなければなりません。
コールセンターの求人は、それぞれ業種や職種に違いがあります。自分に合う仕事をみつけるには、業種や職種の違いとともにそれぞれの特徴を理解しておく必要があるでしょう。コールセンター以外にも、工場勤務のようにさまざまな業種で募集されている仕事があります。自分の適性を考慮しつつ、自分にとって働きやすい仕事を探しましょう。
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