2020.4.23

組立て・組付け業務の仕事内容とその魅力を解説!仕事の始め方も紹介!

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「モノづくりに関係した仕事に就きたいけれど工場勤務は大変そう」「黙々と働けて精神的なプレッシャーが少ない転職先を探している」などの方に向いているのが、組立て・組付けの仕事です。働き方によっては短期間でまとまった収入も得やすいのも特徴です。この記事では、組立て・組付けという仕事に興味はあるものの詳しく知らない方に向けて、仕事内容やメリット、向いている人、仕事の探し方などを紹介します。

1.組立て・組付けってどんな業務?

「組立て」「組付け」という仕事は、どちらも機械、製品を作る仕事です。求人情報にも「組立て・組付け」と書かれていることが多いため、同じ仕事と考えてしまいやすいと言えるでしょう。実際、つながったレーン(ベルトコンベア)上に組立てと組付けの担当者がいることもよくあります。しかし、厳密には、工場が扱いやすい単位のパーツを作るのが組立てで、パーツを組付けるのが組付けと区別されています。たとえば、車のハンドルを担当する場合、ハンドルを作るのは組立て、それを車に取り付けるのが組付けの担当です。

1-1.自動車の組立・組付け

組立て・組付けの仕事は、求人数がとても多いのが魅力です。なかでも、車の製造が多いのは、自動車大国・モノづくり大国の日本ならではと言えます。自動車工場というと、ほとんどの作業を機械が行っているとイメージしている方もいるのではないでしょうか。たしかに、重量が重くサイズが大きい車体の組立ては、機械で行うことが多いと言えます。しかし、内部の細かいパーツは人が取り付ける必要があり、数多くの求人募集があるのです。

たとえば、ボディの組立て・組付けの仕事があるのは、すでに大まかに車体が出来上がり塗装されたあとです。そこでシートやエアコン、ドアミラーなどの組立て・組付けの仕事を行います。また、メーターやバンパー、ランプなども担当します。車の部品は3万点ほどありますから、ここで紹介しきれないほど活躍の場が広いのです。作業が完了すると、中間検査や最終検査が行われて車が完成します。この検査をするのは別の担当者であるのが一般的です。仕事の内容や範囲が明確なのも組立て・組付けの仕事の特徴と言えます。

1-2.電子機器の組立て・組付け

車以外にも、リモコンやスマートフォンなどの電子機器の組立て・組付けの仕事もあります。かつては時計やカメラがこれらの仕事のメインでしたが、スマートフォンやパソコン、タブレットなどの精密機器が多くなっています。こうした仕事はホコリやゴミの混入が許されないため、空調設備が整った工場で働くのが一般的です。また、多くの場合は小さなパーツを扱うため、体力的にも楽なことが多いと言えます。たとえば、30~40代になって体力に少し不安がある場合には、家電メーカーなどの職場を探すのもひとつの方法ではないでしょうか。

電子機器の組立て・組付けの仕事は、基本的に未経験者でも歓迎されます。しかし、国家資格である「電子機器組立て技能士」を持っていると、より好条件で仕事に就くことも可能です。電子機器組立て技能士の試験は3級なら誰でも受験できるので、実務経験を積みながらステップアップを目指すのもよいのではないでしょうか。資格を取得すると修理業務などを担当できるので、高い収入を得たり修理業者に転職したりするなども可能です。

2.無資格・未経験でも採用される?

組立て・組付けの仕事は、無資格、未経験でも採用されます。仕事の内容は、同じレーンで同じ作業を繰り返すため、短期間で仕事をマスターできることがほとんどです。また、資格のない方や未経験者に仕事をしてもらうことが多いことから、研修やマニュアルもしっかりしている傾向があります。「流れ作業なのでノルマがあるのではないか」などと心配な方もいるでしょう。しかし、工場の仕事は、ほかの職場と比べて時間管理がしっかりしているのが特徴です。休憩時間はきっちり決まっており、休憩しないと逆に怒られてしまいます。また、サービス残業もないと考えていいでしょう。大手企業の工場が基準になっている背景もあり、労働環境に対する意識が総じて高いことが一般的です。

3.力仕事?女性でもできる?

組立て・組付けの仕事に対して、肉体労働や3K(きつい・汚い・危険)のイメージを持つ人もなかにはいるかもしれません。たしかに、車体の組立・組付けの一部は力を必要とするため、若い世代が中心となって働いています。油汚れなども多少はありますし、ルールを守らなければ事故も起きるでしょう。しかし、実は女性や高齢者も働きやすい職場もあります。女性などに特に向いているといわれているのが、プラスチック関連の仕事です。プラスチックは軽いうえに、基本的に職場が衛生的であるのが特徴です。体への負担がかかりにくいこのような仕事は人気が高く、女性や高齢者も多く働いています。もちろん、軽作業を希望する男性にも向いているのがプラスチックの組立て・組付けの仕事です。

また、超高齢社会に対応するため、自動車工場などの改革も進んでいます。たとえば、ダイハツでは、50歳代従業員の割合が2030年に35%程度になると予想されることから、すでに力仕事や作業負荷を減らす取り組みを進めています。多様な人材が働きやすいように、性別や体力、手先の器用さ、視力などに配慮したところ、女性従業員も増えてきているようです。このような取り組みは、男性にもプラスの面が多くあります。今まで自動車工場などを体力的な面で敬遠していたなら、業務内容や労働環境を一度チェックしてみてはどうでしょうか。体力のある20~40代の男性でも、長期的に働くことを考えるとこのような工場が理想的でしょう。

4.組立・組付けの仕事の魅力

ここでは、組立・組付けの仕事の魅力やメリットを紹介します。

4-1.モノづくりのやりがい・面白さに触れられる

組立て・組付けの仕事をしている方の多くがやりがいのひとつに挙げるのが、モノづくりに携われることです。憧れのスポーツカーや高級車の製造工程の一旦を担えることにプライドを感じながら日々業務をしている方がいます。また、街のディーラーや家電量販店などに自分が関わった製品が並ぶことにやりがいを感じるという声もあります。

4-2.モノの仕組みという知識を得られる

最新家電やスマホなどにいち早く触れられるのも魅力と言えるでしょう。知識がある方なら、新しい構造や設計を普段ではなかなか見られない内側から見ながら、組立てや組付けをできます。どのような部品がどこに使われていて、どう動くのかを知ることができるため技能士としてのスキルも磨けます。電子機器組立て技能士の資格取得に役立てられることもあるでしょう。

4-3.肉体的・精神的な負担が軽い

工場勤務は休憩時間がしっかり決まっているのが特徴です。業務によっては残業がほぼなく、就業時間きっかりに退勤できる職場も珍しくありません。家庭の事情などで残業ができない方にとって、働きやすい職種と言えるでしょう。仕事とプライベートを分けて考えたい方にも向いています。また、一部の職場を除いて大きな肉体的負荷がなく、長時間のデスクワークのように目・肩・腰に負担がかかることが少ないのも特徴です。適度に体を動かせるぶん、働くようになってから体が軽くなったと感じる方も多いようです。

精神的なストレスが少ないことをメリットに挙げる方もいます。基本的には担当の仕事を黙々とこなせばいいので、わずらわしさを感じやすい人間関係や他人との競争はほとんどありません。クレームを受けたり、強いプレッシャーにさらされたりすることが少ないのもメリットです。

4-4.働き方によっては大きく稼げる

以前の工場の労働環境は平均的に決してよいとは言えませんでした。しかし、労働環境を改善する動きが高まり、全体的に給与が高めに設定されたほか、福利厚生も充実している傾向があります。また、サービス残業はないと考えていいですし、給料はしっかりと支払われます。繁忙期や製品がヒットするなどによって夜勤や残業が発生することはありえますが、見方を変えれば大きく稼げるチャンスです。

特に夜勤は給料が高くなり、夜勤手当や特別手当が支払われることがあります。働き手を多く必要とする時期には、あとで紹介する「期間工」の募集がよくあります。いわゆる売り手市場の状況のため、給料の条件がよく採用されやすいのが特徴です。また、長時間働いて短期間でお金を貯められるメリットもあります。

5.どんな人が向いている?

ここでは、組立・組付けの業務が向いている方の特徴を紹介します。

5-1.集中力があり黙々と粘り強く作業できる人

組立て・組付けは図面や設計図の通りに作業するのが原則です。集中力があって黙々と同じ作業を継続できる方が向いています。精密機器などで細かい作業が多い場合は、手先が器用でこうした作業が好きな方が重宝されます。逆に、同じ作業は飽きやすい人や話をしながらでなければ仕事をできない人は向いていないと言えるでしょう。

5-2.モノや機械に仕組みに興味のある人

「モノが出来上がる過程に興味がある」「機械の仕組みを知ることに面白さを感じる」という方も組立て・組付けの仕事に向いています。仕事自体が楽しいうえ、やりがいやプライドを持って取り組めるはずです。

5-3.向上心を持っている人

即戦力で働けるのは組立て・組付けの仕事の魅力のひとつですが、現場サイドは優秀な人材に育って欲しいとも願っています。組立て・組付けの仕事にはさまざまなレベルがあるので、将来的に重要な工程を担当してもらいたいと考えているのです。特定のラインや現場のリーダーに抜擢されることもあります。同じ仕事をずっと続けるのではなくキャリアアップの道もあるので、向上心のある方もやりがいを持って働けるはずです。

6.組立・組付けに興味があるなら期間工がおすすめ!

組立・組付けに興味がある方は「期間工」という選択肢があることも知っておきましょう。

6-1.期間工とは

期間工とは、その名のとおり期間限定の有期雇用であるのが特徴です。しかし、メーカーと直接契約の契約社員であることには変わりなく、給与が高く福利厚生が充実している傾向にあります。また、自動車工場などでは寮や食堂が用意されていることが多く、短期間でお金を貯めやすいのもメリットです。正社員登用を狙うこともできます。多くの自動車工場などは正社員登用を常に実施しており、働きぶりが認められると現場の責任者やリーダーから「正社員にならないか」などと声をかけられるケースが多いようです。工場の現場でも高齢化が進んでいるので、20~40代の男性ならチャンスが多いと言えるでしょう。

6-2.期間工になるには

期間工は求人が多く、経験や資格も問われないことが一般的です。自分で求人に応募して面接を受けて採用されることも可能です。しかし、できれば自分に合った職場や高収入が得られる職場を効率的に選びたいものです。「アウトソーシング」を活用すると、1次選考という形で希望条件や資格、経験などをヒアリングします。そのまま希望している企業に応募することもあれば、もっと好条件の職場や採用されやすい職場を紹介されることもあるので、自分に合った企業を選びやすくなるはずです。内定を得るための模擬面接や座学なども実施しているため、期間工への転職に慣れていない方も安心ではないでしょうか。

その後、企業での選考を受け、採用されれば仕事に就けます。内定まで平均3日~1週間ほどなので、アウトソーシングでの面接を含めて短期間で仕事を開始することが可能です。なお、アウトソーシングでは、内定・入社が決まれば最大30万円を受け取れるなどの期間限定のキャンペーンも実施しています。

モノづくりが好きな人に組立・組付け業務はおすすめ!

組立・組付けの仕事は未経験者でも働きやすい仕事のひとつです。特にモノづくりに興味のある方であれば、やりがいを持って組立て・組付けの業務に取り組めるでしょう。人間関係のわずらわしさや精神的なストレスが少ない職場を探している方にも向いています。短期間で高収入が得やすい期間工も視野に入れながら、仕事を探してみてはどうでしょうか。

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