【保存版】派遣は健康診断を受けられるの?費用や条件を大公開!
社会人が働いていくうえで、身体は重要な資本となります。元気に働くためには、定期的に健康診断を受けて自分の体をチェックしなければなりません。ただし、派遣社員だと「健康診断を受けられるのか」疑問に思っている人もいるでしょう。結論としては、問題なく受けられます。この記事では、派遣社員が健康診断を受ける際の流れや手続きを説明します。
社会人が働いていくうえで、身体は重要な資本となります。元気に働くためには、定期的に健康診断を受けて自分の体をチェックしなければなりません。ただし、派遣社員だと「健康診断を受けられるのか」疑問に思っている人もいるでしょう。結論としては、問題なく受けられます。この記事では、派遣社員が健康診断を受ける際の流れや手続きを説明します。
会社によって健康診断を受けられる条件は変わります。ただ、最低条件としては「常に使っている労働者」となります。つまり、一時的な関係性の従業員に健康診断を受けさせる義務は発生しません。また、雇用契約を結ぶ前の派遣登録者も、企業の費用で健康診断を受けられない決まりです。そのため、ほとんどの企業は「就業中で一定基準を満たしている従業員」という条件で、健康診断を実施しています。たとえば、1年以上勤続している」「週30時間以上の勤務を半年続けている」などの条件が求められます。
これらの条件を考慮すると、最終的にはフルタイム並みの労働をしている従業員だけが健康診断の対象となるでしょう。ただ、後述しますが自己負担であれば派遣会社の条件に該当しなくても受ける手段は出てきます。あくまでも派遣会社の負担で健康診断を受けるときのみ、条件が発生するということです。
社会保険によって健康診断の費用はまかなわれています。ただ、健康診断の費用をいくら補助するかは派遣会社によって変わってくるため、派遣社員の実績次第では負担額が大きくなってしまうこともありえます。キャリアの浅い派遣社員だと、全額を自己負担することも珍しくありません。ただし、基本項目範囲での検査であれば、基本的に無料で受けられる決まりです。本来なら5000円ほどかかるので、メリットは大きいと言えるでしょう。
それでも、健康診断を受けに行くまでの交通費は自己負担です。遠方になれば高額を払わなければいけないため、なるべく近場で場所を探すのが得策です。かかりつけの病院があれば、そこを選ぶと楽になります。なお、定期健康診断にオプションを追加することでより精密に健康状態をチェックしてもらうこともできます。ただ、この料金は自己負担です。金銭的にきつくならないよう、検査を受ける範囲は慎重に考えましょう。
会社によって健康診断を実施する時期は変わります。ただ、上半期と下半期、それぞれの始まりに合わせて行われるケースが大半です。そのため、3~5月または9~11月のあいだに受けるのが一般的です。正社員であれば医師や看護師が会社を訪れ、健康診断を担当してくれます。ただし、派遣社員の場合は社内で受けるケースが珍しいと言えます。派遣会社によっては人数があまりにも多くなるうえ、派遣先によって勤務体系が違うのでスケジュールを調整するのが難しいからです。そこで、派遣元から指定された日時に病院へと向かい、必要な診断を受けます。
派遣社員の受ける健康診断は定期診断の内容とほぼ同じです。主に3種類の検診によって健康状態をチェックされます。まず「無料健康診断」です。項目は病院によって異なるので、受診前に確認しましょう。どうしても受けたい検診が含まれていなければ、自腹で追加する必要が出てきます。既往歴や業務歴の調査は無料でしてもらえます。身長や体重、胸囲やBMIといった基本事項にもお金はかかりません。そのうえ、視力や聴力も計測してもらえます。
胸部X線検査や血圧測定は重大な疾患を見逃さないためにも必要です。さらに、尿検査からは成人病などの危険性を確かめられます。貧血検査も自覚症状が出にくい分野なのでうれしいところです。健康に大きく関係あるのは、肝機能検査や血中脂質検査、血糖検査といったあたりです。これらの数値が悪いと、重病が隠れているおそれもあります。そして、心臓の状態を心電図検査によってチェックしてもらえます。
次に「オプション選択項目」は1000~2000円前後で受診できる検査です。乳がん検査、子宮頸がん検査など女性なら受けておきたいオプションが含まれます。がん検査は早期治療を始めるために不可欠であり、受けられるのであれば必ず受けておきたいところです。また、これらの箇所は超音波検査を受けることも可能です。
最後に「特殊健康診断」も押さえておきましょう。通常の健康診断は派遣元の負担であるものの、派遣先が費用を持つ場合は特殊とされます。有害性のある業務に関わる場合、派遣先には実施義務が生じます。こうした業務に従事する際は、契約前に説明があるので話を聞いてから検討することが大事です。危険を知らされないままいきなり現場に配属されるようなケースはまずないと言えます。
いざ派遣社員が健康診断を受けることになったら、派遣元から通知が届きます。定期健康診断を行う場所、コースなどが書かれているのでそれぞれを検討しましょう。基本的な検査は無料で受けられるものの、一部のがん検査などは有料オプションとなることも少なくありません。そして、病院への予約は自分で行う仕組みです。病院によって予約フォームは異なるため、詳しい手続き内容が通知書に記されています。それを参考にして電話やメールで予約しましょう。
ちなみに、検査当日は半日ほど要します。持ち物は通知書と身分証明書、そして念のためお金も持っていくべきです。無料でできる診断のみなら本来お金はかかりません。ただ、万が一の事態は想定しておくことが大事です。検査が終われば、病院で解析が始まります。結果は派遣会社に届き、郵送か手渡しとなります。検査結果によっては再度、病院を訪問するよう指示されることもあります。
ここまで書いてきた通り、健康診断を受けるには半日程度の時間を要します。そのため、しっかりスケジュールを調整しておかないと仕事に支障をきたしかねません。そもそも健康診断当日には3種類の処理があります。まず、フルタイム相当の時給が支払われるパターンです。この場合、健康診断も勤務中扱いとされています。次に、有給休暇は申請しなくてはならないものの、フルタイム相当の時給が支給されるケースです。有給休暇は減る一方で、給料が少なくなることもありません。そして、欠勤扱いとなり、給料は支払われないこともありえます。
ただ、細かいルールは会社によって異なるので確認が必要です。1日休んだにもかかわらず、フルタイムでの給料を支給してくれた会社もあります。健康診断に関する取り決めは曖昧なので、派遣会社の裁量次第になっているのが現状です。時期によってルールが変わっていく可能性も大きく、その都度、派遣社員のほうから確認しておくのが得策です。
派遣社員のなかには、健康診断を積極的に受けたくない人もいるでしょう。時間も取られますし、場合によってはお金までかかってきます。それに、派遣会社から健康診断を受けたかどうか確認してくることはまずありません。受けていなくても強く追及されないので、通知が来ても無視し続けるのは可能です。実際に、健康診断を受けたことがなくても元気に働いている派遣社員はいます。ただし、派遣会社にとって健康診断の実施は重要な義務です。もしも受けていない社員がいると伝われば、最悪の場合、契約更新に関わってくる可能性があります。
それに、重病を患っていたとしても健康診断を受けなくては早期発見が困難です。1年に1回は健康状態をチェックしておかないと、取り返しのつかない事態になりかねません。派遣社員が健康診断を受けるとき、無料で受けられるというメリットがあります。また、自身の健康状態を把握し、生活習慣を直すきっかけにもなりえます。過剰に働きすぎているとき、ストレスを抱えているときなども健康診断の結果に影響する可能性が小さくありません。自分自身の健康状態が見えてくる健康診断は社会人として最低限のマナーであり、非常に意義のある行事なのです。
被保険者資格さえ失っていなければ、派遣期間が終わっても健康診断を受診できる可能性は残されています。ただ、条件が限られているので確認しておきましょう。たとえば「派遣会社を変えない場合」です。派遣先の異動はあったとしても、同じ派遣元の紹介で仕事を探す限り、健康診断を受ける権利はあります。また「退職後1カ月以内に次の仕事を始める人」も対象です。この場合、対象となるのは派遣業務だけと限りません。派遣から正社員に変わるケースでも適用されます。
そのほか、派遣会社によって細かいルールが定められています。これまでの勤務履歴を調べられたうえで、健康診断を受けられるかどうか判断を下されることも珍しくありません。そのほか、今後の予定を考慮されるパターンもありえます。健康診断を受けられると思っていたにもかかわらず、権利を失ってしまうと大きく予定が狂ってしまうでしょう。そうならないよう、派遣期間が終了する前には健康診断の今後について派遣元へと聞いておくのが賢明です。
派遣社員でも健康診断を受けられる権利があります。ただ、派遣元や検査オプションによって自己負担額は変動します。トラブルを招かないよう、確認をしておきましょう。健康診断は元気に働き続けるためにも欠かせない機会です。検査に行かなかったことで重病を見逃したケースも少なくありません。無料で受けられるチャンスがあるなら積極的に利用しましょう。