2021.03.02

2020年人気だった資格をチェック!工場関係者のスキルアップ事情

記事画像
はじめに

2020年は新型コロナウイルスによって、さまざまな不安を感じる年となりました。コロナ禍のなかでも自分の力を証明することのできる資格は人気でした。
この記事では2020年、工場関係者に人気だった資格について見ていきます。

工場系求人の王道資格! フォークリフト、クレーン、玉掛けの資格

工場系求人の多くで見られた資格は「フォークリフト運転技能者」「クレーン運転の資格」「玉掛作業者」の3つです。

工場で役に立つフォークリフト

フォークリフトは工場内の物流やトラックへの積み下ろしなどに広く用いられています。「フォークリフト運転技能講習」を受講し、学科と実技の両方の試験をクリアすることで取得できます。
フォークリフトには「フォークリフト運転特別教育」というものもあり、こちらは取得も比較的かんたんです。しかし特別教育によって運転できる車両は、最大荷重1t未満になります。
現在、工場などで使用されているフォークリフトの多くは1t~3tの大きさなので、特別教育では運転できません。資格としてアピールしたい場合には「フォークリフト運転技能講習」のほうが有利です。

クレーンと玉掛けはセットで有利に

「クレーン運転の資格」と「玉掛け技能講習」はセットで受講する人も多い資格です。いずれも学科と実技の試験があります。
クレーン運転の資格は、クレーン自体の運転技能を認める資格です。その種類やつり上げ荷重によって、免許や資格が細かく分かれているので、自分に必要な資格はどれになるか確認が必要です。
工場内では床上操作式クレーンが使われることが多いため、まず「クレーン運転特別教育」や「床上操作式クレーン運転技能講習」を受講するのもいいでしょう。
玉掛け技能講習では、クレーンでつる荷へのワイヤーロープやスリングの掛け方を習います。クレーンを使う現場ではセットで必要となってくるスキルですので、持っていると有利です。

機械保全技能士は工場のお医者さん!機械や電気の知識も身につく
記事画像

「機械保全技能士」は、工場で動いている設備などのメンテナンスを行うスキルを証明する国家資格で、根強い人気があります。
高い品質の製品を安定して生産するためには、生産設備もきちんとメンテナンスされている必要があります。機械保全技能士は、設備のメンテナンスはもちろん、機械や電気に関する基礎的な知識をカバーできるため、学んだことを実務で広くいかせます。
技能検定のなかでも人気がある種目で、企業も有資格者に対して手当てを給付しているところもあるなど、転職にも有利といえます。
機械保全技能士には特級から3級まで、4段階のレベルがあります。なかでも3級は実務経験を問われないため、受験しやすいです。学科と実技の試験があります。

女性も活躍する品質保証部門に有利!機械検査技能士と品質管理検定(QC検定)

「機械検査技能士」と「品質管理検定(QC検定)」は、生産した製品の品質を保証するための知識、スキルを証明する資格です。

女性にも人気のQC検定

製品の品質を管理するためには、正確な計測や検査を行うスキル、品質をコントロールするための知識が必要です。
工場には品質保証部門が必ずあり、女性もたくさん活躍しています。品質管理検定は品質保証部門などに就職する際のアピールになるため人気になりました。

3級からなら受験しやすい機械検査技能士

機械検査技能士は、ノギスやマイクロメーターといった代表的な計測機器を用いて、正確な計測を行う基礎能力を証明する国家資格です。
特級から3級まで、4段階のレベルがあります。なかでも3級は実務経験を問われないため、受験しやすいです。学科と実技の試験があります。
品質管理検定(QC検定)はQC7つ道具や工程能力など、大量生産する製品などの品質をコントロールするための知識をはかる試験です。1級から4級まで4段階のレベルがあり、いずれも学科試験のみです。

工場であってもITの知識は大切! ITパスポートとMOS
記事画像

スマートフォンの普及によってパソコンを使う機会が減っているといわれますが、仕事ではパソコンの基礎知識やオフィスソフトのスキルは必須です。
特に工場の事務や経理、品質保証部門での業務に関心がある人は使う可能性が高いこともあり、自分の能力を証明するために資格を取得する人が多くいました。
「ITパスポート」と「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)」はその代表といえるものです。
ITパスポートはITに関する幅広い基礎知識を証明できる国家試験です。社会人や学生など幅広い層から支持されており、転職などでも通用します。
マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)はマイクロソフト社のオフィスソフトである、ExcelやWordなどのスキルを証明する資格です。実務ではオフィスソフトを使用することが多いため、自分の能力を客観的に示すことのできる資格です。
これらの資格はITのスキルをわかりやすく証明できるため、転職の際に効果的です。

まとめ

コロナ禍によって、世の中も大きく変わろうとしています。これから先も安心して働くため、仕事につながる資格を持っていると役に立ちます。
皆さんも将来を考える上で、資格取得もスキルアップのひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。