2020.10.08

現場で重宝される!玉掛けに関する資格の種類やメリットを紹介

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はじめに

重い荷物を運搬する機会がある現場では、玉掛け作業が必ず必要になります。玉掛け作業を行える資格取得のポイント、玉掛け作業が行えばどのような業務に携わることが可能になるのか?就職にも優位にはたらく玉掛けに関する資格についてまとめてみたいと思います。

玉掛け作業とは

街中を歩いているとき、建設現場で建材などをクレーンが持ち上げている光景を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。クレーンを用いて荷物を運搬するとき、吊り具を用いて吊り上げ、移動させます。その際、荷掛および荷外しの作業を行う重要な作業を「玉掛け作業」と言うのです

    具体的には
  • ①荷物を吊る用具を選定して荷物を吊る準備をする。
  • ②用具をフックに取り付ける。
  • ③荷物を運ぶ指示をクレーン運転手に行う。
  • ④フックから荷物を取り外す作業を行う。

玉掛けと言っても用いる用具や方法はさまざまです。用具の選定ミスや誤った方法で荷物を吊ってしまうと、運搬中の荷物が崩れ落ちてくるなどの事故を引き起こす可能性がある、とても危険な作業です。

玉掛の作業を行うための必要な資格
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玉掛作業を行うためには、作業に必要な知識や技術を身につけなければ行うことは出来ません。

玉掛け作業の資格は「玉掛け技能講習の修了者」と「玉掛け特別教育の修了者」の2種類に分かれています。
・クレーン等のつり上げ荷重(または制限荷重)が1t未満の場合は、「玉掛け技能講習の修了者」または「玉掛け特別教育の修了者」のどちらかがあれば作業できます。
・クレーン等のつり上げ荷重(または制限荷重)が1t以上の場合は、「玉掛け技能講習の修了者」が必要です。

科目 技能時間
技能講習 特別教育
学科 クレーン等に関する知識 1時間 1時間
クレーン等の玉掛けの方法 7時間 2時間
玉掛け作業に必要な力学に関する知識 3時間 1時間
関係法令 1時間 1時間
実技 運転のための合図 1時間 1時間
クレーンの等の玉掛け 6時間 3時間

「玉掛け特別教育」
玉掛け作業特別教育は、各都道府県の登録教習機関や企業などの事業所などで実施されています。講習を修了すれば、吊上荷重1t未満の移動式クレーン、クレーンデリック、揚貨装置の玉掛け作業が実施できるようになります。

「玉掛け技能講習」
荷重制限が1t以上のクレーンや移動式クレーン、デリックを扱うことができるのは、「玉掛技能講習」を修了した者だけです。この資格を有しているということは、当然、吊り上げる荷物にふさわしい吊り具を選ぶことが出来るほか、荷物を吊り上げる手順や重心を調整しながら安全に荷物を誘導できる特殊な技術を持っている人物という証明になります。また、玉掛作業に使用するワイヤーなどの用具に損傷などがないかを確認し、クレーンを操縦する人との合図を行える知識や技術を学んでいることも必要となります。

また、クレーンの運転資格を保有していれば玉掛け作業を行うことが出来ると思う人も少なくありませんが、実はクレーンの運転作業と玉掛け業務の別資格なのです。互いに、どちらかの資格を保有することも可能ですが、両資格共に取得していることが望ましいと考えられているため、現場によっては、両資格を取得していないとクレーン操作を伴う玉掛けに従事させてもらえないこともあるようです。

玉掛技能の資格を取得する方法

玉掛け技能講習の受講資格は、18歳以上であることが定められています。それ以外の条件は特に定められておらず、玉掛け作業を行いたい作業者であれば、誰でも受講することが可能な資格です。そのため、若くから取得し、さまざまな現場で活躍する作業者も多くいます。技能講習を受けるには、受講料と教材費が必要です。具体的な金額は講習を行う団体によって異なりますが、受講料が約2万円、教材費が約1,500円程度と非常にリーズナブルです。

玉掛けの技能講習は日本全国で行われており、玉掛け技能講習の課目は学科と実技で3日間があります。それぞれ修了試験があり、所有する資格や実務経験などによっては課目が免除される事や、時間が短縮する場合もあるので是非確認してみてください。

玉掛け資格は仕事にどう生かせるの?

荷重1t以上の揚貨装置やクレーン、デリック、移動式クレーンなどの玉掛作業を行う「玉掛け技能講習」。実はこの資格は「国家試験」であるため、取得すると履歴書等に記載することが可能なんです。この資格を保有している作業者は、荷物にふさわしい吊り具の選定、荷物を吊り下げる時の重心の調整、ワイヤーなどの用具の損傷の有無の確認など安全管理が行えることになり、クレーン運転手との吊り上げ合図の確認技術、荷物吊り上げの手順、荷物の安全な誘導などの特殊技術を得ることが出来ます。クレーンなどの重い荷物を吊り上げる設備のある工場や建築現場などでは必ず必要になる人材のため、資格を持っていると現場で重宝されます。また、この資格は講習と実技演習と修了試験を受けることで取得することができ、合格率も約95%以上と取得しやすい資格の一つと言えます。

また、免許の更新や再教育は基本的にありません。再教育に関しては玉掛け業務従業者安全衛生教育というものがあり、労働安全衛生法において、玉掛け業務従事者は、一定期間(概ね5年)ごとに再教育を受講することが望ましいとされていますが任意なので強制ではありません。再教育の内容は、5時間の学科講習です。

勉強方法は?
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資格を取得するにあたり、事前に勉強することはありません!講習中に重要事項を教えてくれるので、講師の方の話をよく聞くのがポイントです。そして、実技演習では積極的に参加し、玉掛についての練習をたくさん行うことで取得することが可能です。
でも、実技演習が不安だな……なんて方は対策として、もし職場で玉掛け業務を作業している現場を見ることが可能であれば、じっくり観察してみることをおすすめします。また、玉掛業務の細かな手順を紹介している動画もありますので、事前に予習しておくと安心して講習に臨むことが出来るはずです。

まとめ

以上が「玉掛け資格紹介」のまとめです。18歳以上から取得できるほか、実技と学科の講習を受けることで取得できる国家資格は非常に珍しいです。また、重い荷物を動かすことがある現場であれば、必ずと言っていいほど使用することが出来る素晴らしい資格。3日間の講習期間がありますが、クレーン免許と合わせて保有することが出来れば、確実にステップアップできる資格と言って間違いないはずです。

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