2020.10.08

【品質管理検定(QC検定)2級】品質を管理、改善できる!そしてスキルアップにも!

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はじめに

日本のものづくりの品質は世界からすばらしいと褒められています。その理由はなんだと思いますか?実は、日本のものづくりの会社は品質を管理することがとても上手なんです。さらに、品質をよりよくすることも得意なんです。ここでは、品質についての専門知識を身につけることができる「品質管理検定2級」について解説します。

QC検定2級ってこんな資格
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QC検定は、品質を「管理」する、そして品質をより良くする「改善」にも役に立つ資格です。
どのような会社であっても「お客様にいいものを届けたい」という思いは同じですよね。ですが、同じ製品であっても、工場でたくさん作ったら、すべてが全く同じように出来上がるのは実はむずかしいんですね。例えばたった0.5㎜大きさがばらついてしまうだけで不良品となる場合もあります。そのため品質を評価したりデータを管理したりする必要があります。
また新しい製品を開発する現場では最初から最後まで問題なくうまくいくということはほとんどありません。どこを直せばうまくいくのかと考えて解決していく必要があります。
品質管理検定2級では、お客様にいいものをお届けするために必要な品質管理と品質改善について、実際の仕事で役に立つ知識やツールを学ぶことができる検定です。

QC検定2級を取る人はこんな人たち

品質管理検定2級は、すでに企業で働いている人で、品質に関わる仕事をしている人に適した資格です。入社して数年の若手で、指導を受けて仕事を進めることができる人や、これから自律的に品質管理の仕事を進めていくようなポジションの人が挑戦することが多いようです。品質管理検定2級をもっていれば「品質について幅広く知識を持っている人」というアピールになるため、転職や昇格に有利になることもあります。

QC検定2級があることでできる業務って?

品質管理検定は、どのように品質を管理していくか、改善していくかについての知識を得ることができる検定なので、取得していることが必須条件となる仕事はありません。QC検定2級を取ると、幅広い知識や問題解決のツール、使い方を習得しているため品質を管理する責任者や、品質管理の社内教育の講師などを任されることもあるでしょう。また、将来のリーダー候補として、業務を任されることもあります。品質に関わる相談を受けることもあり、一目置かれる存在になっていくでしょう。

QC検定2級にはどんな問題が出る?

QC検定2級では品質管理に関する難易度の高い問題が出題されます。
出題例:
「製品に生じる様々な故障現象においては、観測される症状を分類する。この分類を何というか?」
正解は「故障モード」です。製品を作っていく開発過程では必ず故障問題が発生します。やみくもに対策を考えてもうまくいかず、故障モードを考えて問題解決を行っていくことでスムーズに品質改善を行うことができます。
このような信頼性工学に関する問題もでますし、統計学に関する問題もでます。QC7つ道具と呼ばれる、品質管理の基本的な考え方についての問いも出るでしょう。難易度が高いため、しっかりテキストや過去問題集で対策を行いましょう。

QC検定2級はどうやって勉強すればいい?
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では品質管理検定2級に合格するにはどうしたらいいでしょうか?品質管理検定2級は、3級と4級の分野も含まれているのでそれぞれの知識が必要です。学習には参考テキストや過去問題集を使いましょう。日本規格協会のWebサイトから過去問題集を購入することができます。そのほかに市販の書籍で参考書、問題集も多く出版されています。理系の方であれば一度は触れたことがある統計学の問題が多くでるようです。「なんとなく聞いたことがある」というような内容もありますが、より深く理解することで合格に近づきます。企業で品質に関わる業務を複数年経験している方は、比較的勉強時間は短くて済むでしょう。総合で70%程度の得点が合格の目安と言われています。

QC検定2級はどうやって受検する?

学生であっても社会人であっても品質管理検定2級は挑戦できます。受験に必要な資格もありませんし、好きな級から受験できます。また、隣り合う級は併願できるので、例えば2級と3級を受験するということも可能です。
品質管理検定2級の受験は日本規格協会のWebサイトから申し込めます。受験人数が多い場合には、学校や企業から団体で申し込むことも可能です。試験は年に2回、3月と9月に行われています。試験会場も全国100か所以上あるので、気軽に受験できますよ。

QC検定の他の級

QC検定には1級から4級があります。2級は難易度が高く、必要な知識が増えます。3級合格後の受験者が多いようです。1級は唯一、1次試験と2次試験に分かれているためさらに難易度が上がります。詳しくは「QC検定の資格」にまとめてあります。

まとめ

品質管理検定2級は品質管理、品質改善を主体的に実践していくレベルの知識を得ることができる検定です。品質に関して多くの知識を持っているため、部門のキーマンとして業務で活かせるでしょう。また、製造業への転職はもちろんのこと、社内でのキャリアアップや昇給にも繋がりやすいです。スキルアップ目指してぜひチャレンジしましょう。